2004年は異常気象や地震など安全で安心な生活をおびやかす事象が相次いだ.また,社会の複雑化も加わり,うつ病や心的外傷後ストレス症候群(PTSD)など多くの精神疾患が急増している.その解決に向けた基礎的・臨床的研究が重要であり,ヒトの情動メカニズムを解明するための方法論として脳イメージングが注目されている.遺伝子多型と性格傾向,脳反応性の関係も調べられており,今後の発展が期待される.
(田代 学 ヒトの情動メカニズムにせまる脳イメージング研究の進歩 p.88)