脳内でのインスリンシグナルの低下は、グリコーゲン合成酵素キナーゼ3(GSK3)の活性を増加させ、神経細胞障害を引き起こす。このGSK3の酵素反応の特異性を理解することは、インスリンシグナルやGSK3を標的とする薬物の開発に重要である。さらに本項では、タウタンパク質のリン酸化反応を中心に、最近明らかになったカルシウムシグナルとの相互作用を紹介する.
(山本秀幸 インスリンとカルシウムシグナルによるタウタンパク質リン酸化反応 p.129)