アレルギー性炎症といえば、肥満細胞とそこから放出されるケミカルメディエーターが主役であり、炎症性物質の遊離にはIgEを介した抗原抗体反応が必要であることが、いわば常識であった。しかし、最近の研究から、肥満細胞は他の経路により脱顆粒を起こしたり、炎症性物質を放出することが明らかになってきた。肥満細胞はどうやらIgEを介さない系によっても炎症を引き起こしているらしい。
(福石信之 アレルギー性炎症における肥満細胞の役割 -肥満細胞の引き起こす炎症を自然免疫の観点から考える- p.259)