アレルギー症状に対して、抗ヒスタミン薬は最も頻用されている薬剤のひとつであり、近年第二世代といわれる多くの薬が発売された。わが国では花粉症が抗ヒスタミン薬の最大のマーケットであり、社会活動や生産活動を続けるために、20%の国民がこの時期にだけこの薬を服用しているので、慢性疾患がマーケットである海外以上に、有効性より安全性が優先され、かつ薬剤の使い分けが考慮されるべきである。
(久保伸夫 抗ヒスタミン薬に求められるもの p.279)