トリセノックス注10 mgは三酸化ヒ素を有効成分とする注射剤であり,再発又は難治性急性前骨髄球性白血病(Acute promyelocytic leukemia:APL)治療薬である.三酸化ヒ素はAPL細胞にアポトーシスを誘導し,PML-RARα融合タンパク質を分解させるが、最近の研究から,三酸化ヒ素がPML-RARα融合タンパク質のPML部分のSUMO化を誘導し,この作用がAPLに対する薬理作用に必須であると考えられている.(田島雅也 再発又は難治性急性前骨髄球性白血病治療薬,三酸化ヒ素(トリセノックス注10 mg)の薬理学的特徴と臨床効果 p.389)