浅草から約１時間，日本人女性初の宇宙飛行士・向井千秋さんの町として知られる群馬県館林市の西に位置する当研究所は1988年に設立され，天然水豊かなサントリー利根川ビールエ場に隣接しております．

生物医学研究所（大阪府）で見出された新薬候補物質，独自に狙いを定めた生理活性物質，社外からの導入医薬品候補を，臨床試験を経て新薬へと育て上げていくための開発研究や技術開発を行っています．

研究部門は開発薬理（薬理，薬物動態およぴ安全性）とプロセス開発（薬剤，バイオ，ケミカルおよぴ品質評価）から成り，総数約80人で構成されています．開発薬理スタッフは循環器，消化器，内分泌代謝と安全性薬理研究に従事しており，生物医学研究所での脳神経・循環器領域，免疫・骨領域の分子レベルの研究と相互に補完し合い，薬理作用の解明と安全性の予測を行っています．

また，ブロセス開発は化学合成物質に加え，我が社独自のバイオ技術をもとにしたペプチド医薬候補の大量生産法や，その製剤開発を中心に臨床応用技術の開発研究を行っています．我が社の社是は「人間の生命の輝きをめざし」で始まります．

柱である酒類や食品は生活を豊かに演出するために欠くことのできないものですが，我々が従事する医薬品開発研究もさらに豊かな生活に貢献できるものと確信しております．

21世紀は遺伝子情報を基に解析される様々な病態にぴったりフィットするオーダーメード医薬が求められると予想されます．我々はそれに向かってチャレンジします．

所長 大末 和廣

文責：　猪俣則夫　e-mail: Norio_Inomata@suntory.co.jp