福岡大学薬学部応用薬理学教室
〒814‐0180 福岡市城南区七隈8‐19‐1  藤原 道弘 教授  

応用薬理学教室は,1985年に設立された若い教室である.スタッフは藤原道弘教授(大学院薬学研究科長),岩崎克典助教授,および三島健一助手の3名と博士課程大学院生4名,修士課程大学院生9名,ポスドク1名,4年次の学生12名の大所帯である.

研究テーマは行動薬理学を基盤にして生化学的,分子生物学的手法を積極的に取り入れ,遺伝子から行動まで幅広い分野に及んでいる.研究テーマの1つはアルツハイマー病の病因解明と動物モデルの作成で,この研究は学内のハイテクリサーチセンターや産学連携の学際的プロジェクトでも中心的役割をしており,発症原因の解明と治療薬の開発を目指して,遺伝子改変動物の行動解析および新規蛋白の検索を行っている.

もう一つの痴呆症である脳血管性痴呆症に関する研究は教室開設来の研究テーマであり,特に繰り返し脳虚血による学習障害およびアポトーシスの発現機序に関する研究が行われている.

また藤原道弘教授は我が国の大麻研究の第一人者でもあり,大麻成分であるTHCによる精神疾患モデル作成とその機序解明,THCアナログの治療薬としての応用についても行動薬理学的および分子生物学的手法を用いて研究を進めている.

研究室は狭いながらも行動薬理学を行うための各種迷路装置や運動機能測定装置が所狭しと並び,細胞培養設備,レーザー共焦点顕微鏡,マイクロダイアリシス装置,NO測定装置などが稼働している.ここから21世紀の薬理学を担う人材,また新薬が出ることを期待している.

(岩崎克典 e‐mail: iwasakik@fukuoka‐u.ac.jp)

 

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