東レ(株)医薬研究所
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〒248‐8555 神奈川県鎌倉市手広1111 所長 長瀬 博
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当社医薬研究所の前身である基礎研究所は,1962年に新規事業のシーズの発見を目的に,美しい自然環境に恵まれた鎌倉山のふもとに設立され,炭素繊維や人工腎臓をはじめとする東レの新製品系列の創出に貢献してきました.当社の医薬研究はこの基礎研究所を母体として発展してきました. 基礎研究所は,全社の研究戦略に基づき,1987年から医薬・医療の分野への集中,更に1992年には医薬分野の研究に集中化し,当社の医薬事業を構築・発展させる拠点となっております.1999年には担当事業分野を明確にするため基礎研究所を医薬研究所と改称し今日に至っております. 医薬研究所は,合成研究者と薬理研究者から主に組織され探索研究を担当する創薬研究室,開発薬理を担当する医薬第一研究室,開発合成を担当する医薬第二研究室,製剤と体内動態を担当する製剤・代謝研究室,毒性試験を担当する安全性研究室(これのみ東レ滋賀事業場内)から成り立っております.なお,創薬研究室では遺伝子・蛋白技術やコンピュータによるドラッグデザインの研究者らによりゲノム創薬や蛋白情報からの創薬にも取り組んでおります. フエロン(天然型インターフェロン‐β製剤:B,C型肝炎治療薬)およびドルナー(経口PGI2製剤:末梢循環改善薬)に続く独創的新薬の創製に向けて活動しており,プロスタグランジンやオピオイド系化合物を独自のシーズのひとつとし,神経分野,炎症・免疫分野,血液・循環分野への展開を行っております. なお,同じ敷地内にバイオとナノテクを融合した新分野への挑戦を行う新研究所の設立が決定し本年末の着工が予定されており,医薬研と新研究所の交流による研究のシナジー効果が期待されます. (松下映夫: e‐mail: Teruo_Matsushita@nts.toray.co.jp) 東レ(株)医薬研究所本館の全景 |