昭和大学
薬学部 薬理学教室 |
〒142-8555 東京都品川区旗の台1-5-8 主任教授 百瀬 和享 |
昭和大学は,医学部,歯学部,薬学部及び保健医療学からなる医療系綜合大学で,薬理学関連講座は学部に関係なく一カ所に集まっている. そのため,講座間で情報交換,機器・試薬の融通など,自由な雰囲気の中で盛んに交流が行われている.薬学部薬理学教室は,総勢30名を越える職員及び学生が,狭い研究室内で互いに遠慮しながらも自己の場所を争っている. 研究室では,次の3グループが互いに競い合っている.「内皮細胞機械受容応答機構」グループは,多光子型など目的に応じた3台の共焦点レーザー走査型顕微鏡を駆使し,血管内皮細胞にずり応力を与えると局所的なカルシウムイオン流入が生じ,これをリゾホスファチジン酸が促進することを見出している. 「うつ病の構想機転」グループは,ラットに長期間抗うつ薬を適用して発現量が変動する遺伝子を数種確認しており,現在,関連する蛋白の機能について解析している. 「細胞収縮・増殖」グループは,単離→培養細胞の本質的変化や細胞内ヒスタミンに関する基礎的検討から,糖尿病病態下の血管機能障害まで多岐に渡る研究で成果をあげている. また,非筋細胞である線維芽細胞の収縮応答についても皮膚再生治療や創傷治癒への応用を目指し検討を続けている.大学院後期博士課程修了者の就職,教室員の半数を占める卒業研究生の実験研究と国家試験対策のバランスに苦慮する日々である. (百瀬 和享) 昭和大学薬学部薬理学教室
|