ゼブラフィッシュを用いた遺伝子発現調節の新技術
村岡 修
理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター体軸形成研究チーム
〒650‐0047 神戸市中央区港島南町2‐2‐3
e‐mail: muraoka@cdb.riken.go.jp
要約: ゼブラフィッシュの世界では新技術の応用・導入が積極的におこなわれ,これまで不可能と思われていた実験が簡単にできるようになってきた.ここに紹介する「morpholinoアンチセンスオリゴ」はマイクロインジェクションするだけで遺伝子の翻訳を阻害してノックアウトに近い状態を作り出し,その日の内にその効果を解析できる.また「caged
RNA」は任意の遺伝子を任意の時間に任意の細胞で発現させることを可能にする最新の技術であり,今後の普及が見込まれる.
キーワード: 遺伝子発現調節,ゼブラフィッシュ,morpholinoアンチセンスオリゴ,caged RNA
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