理事長挨拶

理事長就任のご挨拶(2024年5月)

橋本 均
橋本 均

大阪大学大学院薬学研究科 神経薬理学

理事長就任のご挨拶

新しく理事長を仰せつかりました大阪大学大学院薬学研究科の橋本 均(はしもと ひとし)です.

前期の理事会(赤羽悟美理事長)において私が副理事長に指名され,4月7日開催の理事会におきまして理事長に選出されました.

薬理学は,生体と薬物を含む生体内外の化学物質との関わりを個体から分子に至るレベルで明らかにする学問であり,薬理学により生体の理解が進み,それが新たな薬理学を創るサイクルが回ることによって,生命の仕組みの解明,創薬,薬物治療の発展に貢献してきました.日本薬理学会の定款では,その目的を「薬理学の進歩を図り,もってわが国学術文化の発展に寄与すること」と定めており,この理念に沿った学会活動が行われてきており,今期の理事会もこれを継承した活動を進めて参ります.

さて,日本薬理学会は,1926年に開催された第7回日本医学会の分科会において設立が決定され,翌年設立,今年で97年,3年後の2027年には100周年を迎えます.既に100周年記念事業準備委員会において事業内容を鋭意検討していただいてきております.その中で,祝賀,アーカイブズ,表彰,情報発信等の魅力ある事業が検討されており,今期の理事会はこの記念事業の成功に向けた準備を積極的に行って参ります.また,本会の重要な活動として,学術誌の出版事業があります.英文誌(JPS)のインパクトファクターは3.5 と順調に向上し,科研費・国際情報発信強化の中 間評価において「取り組みの効果を総合的に示す指標として評価」されており,この補助金を活用し,引き続き,JPS のステータスの向上を目指します.日薬理誌は,会誌としての機能に加え,学術的価値が高い優れた総説等を掲載しています.両誌ともにオープンアクセス化しており(日薬理誌は掲載1年後から),学術面での社会貢献の意義が大きく,今後も有用な情報を発信して参ります.年会,地方部会,市民公開講座,次世代薬理学セミナー,看護薬理学カンファレンス等は本会 の目的を達成するための重要事業であり,学術集会長・組織委員会との連携のもと,引き続き活発な学術集会の開催を支援する体制を整備したいと考えています.さらに,国内外の関連学会との連携協力を通して薬理学の進歩を図り社会に貢献することは,本会の最も重要な活動であり,今後も継続して参ります.

ところで,財政面では依然不安定であり,持続可能な学会運営への移行を迫られている状況にあります.その一環として,前期理事会において,日薬理誌の印刷体を廃止し電子ジャーナルのみとすることが決まり,今期より実施することになりました(冊子体の有料購読は継続します).サービスの低下にならないよう,全文をHTML形式で公開し,記事単位ではなく雑誌全体を閲覧できる電子ブックを公開します.これにより,雑誌の永続的なアーカイブ化も可能になります.本会の事務局については,業務の部分委託を前期理事会において決定し既に開始していますが,今期はその体制の構築と安定化に努めます.

なお,新委員会の体制につきましては早急に決定し,後日ご報告いたします.

会員の皆様には,今後とも引き続き,本会の活動にご理解とご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます.

令和6年4月7日 橋本 均 大阪大学大学院薬学研究科 神経薬理学

公益社団法人日本薬理学会