名誉会員

名誉会員

2025年

新名誉会員のご紹介 令和7年度通常総会において,本会名誉会員に次の9 名の方が承認されました.

石毛 久美子(いしげ く み こ)

石毛久美子先生は,1982年日本大学理工学部薬学科(現,日本大学薬学部)をご卒業後,同年に日本大学理工学部臨時雇として薬理学研究室に就職して以来,副手,助手,専任講師,助教授,准教授を歴任され,2011年に同研究室の教授に就任されました.

その間,1999年から1年,米国Salk 研究所の故David Schubert 教授の研究室に留学されています.2024年3月に定 年退職されるまで,主な研究対象は,てんかん欠神発作からアルツハイマー病,脳梗塞へと変化しておられますが, 治療薬の薬理あるいは創薬に関する神経薬理学に関する研究に従事され,薬理学の研究・教育にご尽力されました.日本薬理学会では,理事を2期(4年),各種委 員会委員13期(24年間)歴任された他,第144 回関東部会長,看護薬理学カンファレンス2023 in 東京の大会長を務められるなど,本学会の運営に多大なる貢献をされました.

<文責:小菅 康弘>


上園 保仁(うえぞの やすひと)

上園保仁先生は, 1985年産業医科大学医学部をご卒業後, 同大学大学院を修了され, 医学博士を取得されました.

2年半のカリフォルニア工科大学へのご留学を経て, 産業医科大学, 宮崎医科大学, 長崎大学医学部において薬理学の教育・研究にご尽力されました.

2009年に国立 がんセンター研究所 がん患者病態生理研究部 初代部長にご就任され, G 蛋白共役型受容体(GPCR)の機能解析に関する研究を行い,「二量体化受容体の活性を解析できるオリジナルアッセイ法」を考案し, μ/δ二量体化オピオイド受容体アゴニストの創薬開発を行ってきました.

また, がん患者の支持緩和医療における漢方薬の可能性を見出し, 漢方薬の科学化について薬理学をベースとした基礎から臨床につながる研究を推進されました.

2020年からは, 東京慈恵会医科大学 疼痛制御研究講座特任教授に就任され, 2024年には先端医学推進拠点群 痛み脳 科学センター センター長を兼任し, 現在もご活躍中です.

日本薬理学会では,学術評議員31年,理事2期4年,監事1期2年,委員会委員10期20 年,第150回関東部会長を歴任し,長年にわたり本学会の運営や発展のために多大なる貢献を果たされました.

<文責:宮野 加奈子>


大野 行弘(おおの ゆきひろ)

大野行弘先生は, 1981年に大阪薬科大学薬学部(現 大阪医科薬科大学薬学部)をご卒業後, 1987年に京都大学大学院医学研究科博士課程を修了され, 直ちに米国メリーランド大学医学部薬理学教室に留学されました.

1989年に住友製薬(現 住友ファーマ)株式会社に入社され, 主席研究員として「ドプス®(ドロキシドパ)」, 「セディール®(タンドスピロン)」, 「ルーラ ン®(ペロスピロン)」, 「ラツーダ®(ルラシドン)」の創製と新薬開発に貢献されました.

2006年より大阪大学大学院医学研究科助手にご就任後, 2007年には大阪薬科大学薬学部准教授, 2011年に同教授に昇任され, 2021年には大阪医科薬科大学の薬学部長・大学院薬学研究科長・ 理事に就任されました.

薬理学領域の研究歴は44年に及び, 主としてドパミン神経系・セロ トニン神経系の薬理研究や, 様々な精神神経疾患の薬物治療研究の発展に貢献されました.

日本薬理学会では長きにわたり学術評議員を務められ, 数々の委員会委員を歴任された他, 第 144 回近畿部会長を務められ, 本学会の発展に多大なる貢献をされました.

<文責:冨田 修平>


金井 好克(かない よしかつ)

金井好克先生は, 1984年に群馬大学医学部を卒業後, 東京大学大学院医学系研究科博士課程 を修了され, 1988年に同大学助手に就任されました.

1991年からはハーバード大学ブリガム・ アンド・ウィメンズ病院に博士研究員として留学され, ヒューマンフロンティアサイエンスプログラム長期フェローとして研鑽を積まれました.

帰国後は杏林大学医学部薬理学講座の講師, 助教授, 教授を歴任され, 2007年より大阪大学大学院医学系研究科生体システム薬理学教 室教授, 2024年より同大学ヒューマン・メタバース疾患研究拠点特任教授, 2025年からは藤田医科大学研究推進本部特命教授(クロスアポイントメント)として, 薬理学の研究・教育にご尽力されています.

この間, 低分子物質の細胞膜透過に関与する膜輸送体の分子同定と機能解 析に先駆的に取り組まれ, SGLT2 やLAT1 を含む多数のトランスポーターを明らかにし, その一部は創薬標的として応用されています.

これらの業績により, 江橋節郎賞(2014年), 日本医 療研究開発大賞内閣総理大臣賞(2020年)などを受賞されています.

本学会においては, 理事, 年会長(第92回), 近畿部会長, 国際対応委員長などを歴任され, さらに国際薬理学・臨床薬 理学連合(IUPHAR)次席副会長, 日本学術会議会員として国際連携にも大きく貢献されました.

<文責:日比野 浩>


金子 周司(かねこ しゅうじ)

金子周司先生は, 1980 年京都大学薬学部を卒業後, 同大学大学院薬学研究科博士後期課程を修了され薬学博士を取得されました.

1985年4月より富山医科薬科大学和漢薬研究所助手, 1988年5月より京都大学薬学部助手を歴任された後, 1992年7月より助教授に昇任, 1997年 4月より大学院重点化に伴い助教授分野の主任となり, 2004年4月より京都大学大学院薬学研 究科生体機能解析学分野の教授に就任されました.

その間, 神経の電位依存性Ca2+チャネルや TRP チャネルを標的としたイオンチャネル創薬を掲げて研究を続けられながら, ライフサイエ ンス辞書の構築と一般公開にも尽力されました.

2014 年以降はさらに臨床ビッグデータの統計 学的解析に基づく臨床エビデンスに基づく創薬を新しく樹立されました.

日本薬理学会では理事4年, 委員会委員10年を勤められ, 本学会の発展に貢献されました.

<文責:橋本 均>


杉山 篤(すぎやま あつし)

杉山篤先生は,1986年に山梨医科大学医学部を卒業後,同大学第二内科(循環器・呼吸器・ 血液・腎臓)で臨床研修をされ,医学博士号を取得しました.

その後に東京警察病院循環器セ ンター等で最前線の循環器診療に従事し,米国ミネソタ大学医学部内科心血管部門に留学され, 帰国後の1996年に山梨医科大学医学部薬理学講座の助教授に,2010年に東邦大学医学部薬理 学講座の教授に就任されました.

特筆すべき研究業績として,薬物性不整脈の発生メカニズムの解明や発生予測モデル動物の開発が挙げられ,さらには一連の研究を社会実装に結びつけました.これらの研究成果は,2022 年に最終合意された最新の医薬品規制調和国際会議(ICH) E14/S7B Q&A に反映されています.

日本薬理学会では,理事2期4年間,各種委員会委員8期14 年間,第141 回関東部会部会長を務められるなど,29年間にわたり本学会の発展に多大な貢献をされました.本学会のロゴマークは杉山先生によりデザインされたものであり,公募採択 から20年以上にわたり学会の象徴として使用されています.

<文責:高原 章>


武田 泰生(たけだ やすお)

武田泰生先生は,1982年福岡大学薬学部をご卒業後,1987年に同大学大学院薬学研究科博士課程に修了されました.その後米国Washington 大学医学部解剖・神経生物学教室へ留学され, 帰国後は慶應義塾大学医学部生理学教室, 東京都老人総合研究所を経て, 2003年より鹿児島大学医学部附属病院助教授として異動され, 2012年より教授に就任後2023年まで在籍されまし た.

2022年には一般社団法人 日本病院薬剤師会 会長に就任され, 2023 年から専任となられ ました.

この間,神経接着分子の機能に関する分子薬理学的解析を中心に抗がん薬耐性化機構や抗菌薬のPK/PD に関する解析等に従事され薬理学の発展に貢献されました.

日本薬理学会では,学術評議員・委員会委員を務められ, 第63回日本薬理学会西南部会・第20回日韓薬理学 合同セミナーが鹿児島で開催(部会長:山田勝士先生)された際実行委員長として実質的な取 りまとめを行うなど,学会の活性化に務められ本学会の発展に多大なる貢献をされました.

<文責:安西 尚彦>


原 英彰(はら ひであき)

原英彰先生は,1983年岐阜薬科大学をご卒業後,複数の製薬企業において薬理研究部門のチ ームリーダー,ジェネラルマネージャーを務められ,片頭痛治療薬「ミグシス®錠」,緑内障治療薬「タプロス®点眼液」の研究開発及び上市に貢献されました.

1994年に米国ハーバード大学医 学部ニューロサイエンスセンター(脳血管制御学)に留学されました.2004年には岐阜薬科大 学生体機能分子学講座客員教授に就任され,中枢神経系及び眼科系の病態形成に関わる生体機能因子の探求並びに機構解明に多大な業績をあげられました.

その後, 2007年に新設された 薬効解析学研究室教授,2014年に副学長, 2021年に学長に就任されました.現在は岐阜薬科大 学理事長・学長を担当されています.日本薬理学会では,学術評議員32 年,理事1期2年,監事1期2年,委員会委員7期14年,第135 回日本薬理学会近畿部会・部会長を務められ,企業・大学の創薬・薬理研究の推進・活性化と本学会の発展に多大な貢献をされました.

<文責:嶋澤 雅光>


山田 清 文(やまだ きよ ふみ)

山田清文先生は, 1981年に名城大学薬学部をご卒業後, 同大学院薬学研究科修士課程を修了し, 大塚製薬(株)に入社され, 10年間, 創薬研究に従事されました.

その間, 1987年から米 国ジョンズホプキンス大学医学部に留学され, 1991年には名城大学より博士(薬学)の学位を取得されました.

1993年に名古屋大学医学部附属病院薬剤部に転職され, 同准教授・副薬剤部長を経て, 2002年に金沢大学薬学部教授, 同大学院自然科学研究科教授に就任されました.

その後2007年, 名古屋大学医学部附属病院教授・薬剤部長に就任され, 2024年3月に定年退職されるまで, 薬学部並びに医学部教授として薬理学の教育・研究に尽力されました.

特に, 様々な神経精神疾患のモデル動物を開発し, 病態解明と新規治療法の開発研究で多大な業績を挙げられました.

日本薬理学会では, 日本薬理学雑誌, Journal of Pharmacological Sciences 両誌の編集委員長を務められた他, 理事3期,委員会委員11期,第139 回近畿部会長を務められるなど,本学会の発展に多大なる貢献をされました.

<文責:永井 拓>

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