事業計画

事業計画(平成27年度)

平成27年度事業計画

平成26 年度事業計画の重要な課題でありましたJournal of Pharmacological Sciences(JPS)と日本薬理学雑誌(日薬理誌) の二誌の委託先変更は順調に進行いたしました.平成27 年1 月からJPS は冊子体を廃止し全面電子ジャーナル化を行います.

また事務局に関しては,理事会の継続性担保の方策を今後整備すべきであること,第18 回国際薬理学臨床薬理学会議(WCP2018) の京都開催を4 年後に控えていること,出版経費の削減により財政状況が好転する見込みになったことなどを勘案して,外部 委託は平成31 年(2019 年)まで先延ばしすることとしました.平成27 年度は,学会の使命である薬理学の振興によって学術 文化の発展に寄与するため,学会活動の更なる活性化を目指すことを目標とします.学術集会については,従来通り活発な活 動を継続し,女性や若手研究者そして企業研究者の積極的な参画を促すとともに,中長期的な視点に立ったプログラム構成を 企画できる体制を確立して行きたいと考えています.さらにWCP2018 を成功させるためには,日本臨床薬理学会をはじめとし た国内学会と協力しながら,国際薬理学連合(IUPHAR)およびアジア・オセアニア各国とも連携して,学会のグローバル化を さらに推進していく必要があります.これに関連して,米国と英国の薬理学会との新たな連携も模索して行きます.学会機関 誌については,編集委員会ならびに広報委員会を中心に更なる質の向上に尽力します.特に,JPS の国際誌としてのレベルアッ プと学会ホームページの充実を一層進めてまいります.

平成27 年度の事業計画では,本会の更なる発展を目指したいと考えておりますので,会員の皆様のご理解と一層のご支援ご 協力をお願いいたします.

理事長 飯野 正光

1 薬理学研究の進展及び薬理学研究者育成のための学術集会及び講演会等の開催事業(公益目的事業1)

(1) 年会の開催

第88 回年会は「医薬科学立国への革新 For the Next Innovation in Medical Science and Technology」をテーマに,新た な薬物治療ターゲットと薬理学新領域の開拓,企業研究者の視点からの薬理学,若手研究者の育成,男女共同参画の推進, 学会の国際化等の魅力ある企画を立てている.プレナリーレクチャーには2012 年ノーベル化学賞受賞者のDr.Brian K.Kobilka を招へいしている.また,内外の研究者各5 名がそれぞれ特別講演を行う.年会企画シンポジウム10 件,公募シン ポジウム42 件,ミニシンポジウム4 件,ワークショップ7 件等を計画している.

・第 88 回 日本薬理学会年会 年会長:今泉 祐治(名古屋市立大学・院・薬)
平成27 年3 月18 日~20 日 名古屋国際会議場

(2) 地方部会の開催

6 回の地方部会を開催する.ランチョンセミナー等多彩な企画を予定している.

・第127 回 日本薬理学会近畿部会 会 長:稲垣 直樹(岐阜薬科大学・薬) 平成27 年6 月26 日 長良川国際会議場

・第132 回 日本薬理学会関東部会 会 長:坂上 宏(明海大学・歯) 平成27 年7 月 4 日 明海大学浦安キャンパス

・第 66 回 日本薬理学会北部会 会 長:服部 裕一(富山大学・院・医) 平成27 年9 月18 日 富山国際会議場

・第133 回 日本薬理学会関東部会 会 長:岡 淳一郎(東京理科大学・薬) 平成27 年10 月10 日 柏の葉カンファレンスセンター

・第128 回 日本薬理学会近畿部会 会 長:前田 定秋(摂南大学・薬) 平成27 年11 月20 日 千里ライフサイエンスセンター

・第 68 回 日本薬理学会西南部会 会 長:乾 誠(山口大学・院・医) 平成27 年11 月21 日 海峡メッセ下関

(3) 市民公開講座の開催

科学的で正確な薬理学的知識に基づいて,薬物に関する正しい知識を国民に対して広めること及び薬理学の社会的重要性を 国民に広く知ってもらうための啓発活動の一環として年会,地方部会と連動して3回の市民公開講座を開催する予定である.

・公開講座(第88 回年会) 平成27 年3 月21 日,中電ホール(愛知県名古屋市)
『時と睡眠と薬』 講師:大戸 茂弘(九州大学),柴田 重信(早稲田大学),早野順一郎(名古屋市立大学)

・地方部会に合わせて2 回開催の予定

(4) 新薬理学セミナーの開催

新薬理学セミナーは,講演や実習を通じて会員の薬理学研究に関する知識や技術の向上を図るとともに,会員間の人材交流 の場を提供することを目的とする.地方部会活性化の一助とすべく,春季ならびに秋季に開催される部会と連動して開催す る.開催日時は部会開催の前後日とし,会場は部会長が所属する大学・機関の施設(講堂,教室,実習室,研究室等)や近 郊施設を利用する.本セミナーは,会員,特に若手会員のキャリア開発を支援することにより,薬理学研究の益々の発展に 資する意義ある企画である.

・新薬理学セミナー2015(北部会) 平成27 年9 月19 日 世話人:服部 裕一(富山大学・院医・教授)
『炎症を基盤病態とする疾病に対する新たなる創薬研究への挑戦(仮題)』

・新薬理学セミナー2015(西南部会) 平成27 年11 月21 日 世話人:乾 誠(山口大学・院医・教授)
『分子の構造・機能をX線と電子線で見る』

2 薬理学に関する学理及び応用の研究についての知識の普及を目的とし,学会誌等を刊行する事業(公益目的事業2)

 (1) Journal of Pharmacological Sciences は2015 年より全面電子化され,オープンアクセス誌として刊行される.

(2) 日本薬理学雑誌(くすりとからだ/ファーマコロジカ)の刊行

・2015 年刊行予定:145 巻1~6 号,146 巻1~6 号 計12 冊

(3) 薬理学に関する研究及び調査

・第88 回年会においてGuide to Pharmacology のデータベース講習会を行う.英国からデータベースキュレーターのDr.Adam Pawson が来日して説明を行うが,その模様を動画に撮影し,後日会員向けに配信する.

・薬理学パンフレットに,新たな知見を追録する.

(4) 会員相互の情報交換のために8 月に会員名簿を発行する.

3 優れた業績をあげた研究者の表彰及び研究の一層の飛躍を期待した研究奨励のために,各賞を設置し,研究者と研究業績 を表彰する事業(公益目的事業3)

 (1) 江橋節郎賞

日本薬理学会名誉会員故江橋節郎先生の生命科学への貢献を末永く顕彰するため,江橋節郎賞を創設し,独創的,飛躍的な 業績をあげ,薬理学の進歩に大きく貢献した研究者に授与する.今後は,研究の発展途上にある若手研究者にも積極的に授 賞の機会を与える方向で推薦,選考を行う.

・第8 回江橋節郎賞受賞者貝淵 弘三教授(名古屋大学・院・医)の受賞講演は,第88 回年会二日目の平成27 年3 月19 日に 行われる.

・第9 回江橋節郎賞は5 月末日までに募集の公告をし,推薦の締切は8 月末日,江橋節郎賞選考委員会の選考を経て理事会 で決定する.

(2) 学術奨励賞

薬理学の進歩に寄与する顕著な研究を発表し,将来発展の期待される研究者に学術奨励賞を授与する.

・第30 回学術奨励賞受賞者3 名の受賞講演は,第88 回年会二日目の平成27 年3 月19 日に行われる.

小山 隆太(東京大学大学院薬学系研究科薬品作用学)
『乳幼児脳の神経回路形成機構の解明』

白川 久志(京都大学大学院薬学研究科生体機能解析学)
『グリア細胞の活性化状態を制御するカチオンチャネルに関する分子薬理学的研究』

村田 幸久(東京大学大学院農学生命科学研究科放射線動物科学)
『炎症抑制機構の解明と病態治療への応用』

・第31 回学術奨励賞は5 月末日までに募集の公告をし,推薦の締切は8 月末日,賞等選考委員会の選考を経た3 件以内の候 補者について理事会が決定する.

(3) JPS 優秀論文賞

過去3年間にJPSに掲載された論文の中で引用回数の多い順に毎年約10編の中から特に優れたものを選出し,その著者にJPS優秀論文賞を授与する.

・第19 回JPS 優秀論文賞受賞3 編の授与式は第88 回年会二日目の平成27 年3 月19 日に行われる.

・第20 回JPS 優秀論文賞(本賞授賞の趣旨に則り)3 編以内を決定する.

(4) 年会優秀発表賞

年会学術集会への優れた発表を促し,学問的情報発信の場としての役割を高めるために第88 回年会で一般演題の中から優秀 な発表に対して,10~20 件の年会優秀発表賞を授与する.

4 薬理学及びわが国学術文化の進展・発展への寄与を目的とした,内外の関連学術団体との連携及び協力事業 (公益目的事業4)

 (1) 日本学術会議との連携 日本学術会議協力学術研究団体の一員である本会は,日本学術会議国際対応分科会の活動として国際連携を推進する.

(2) 生物科学学会連合との連携 加盟団体と情報を共有して「生物科学」の健全な発展に協力するために,定例会議に出席する.

(3) 日本臨床薬理学会,日本生理学会と連携して,それぞれの年会で共催シンポジウムを開催する.

・第17 回日本薬理学会・日本臨床薬理学会共催シンポジウム
平成27 年3 月18 日 名古屋国際会議場 第88 回日本薬理学会年会時
『痛風・尿酸代謝研究 最近の進歩:From Bench to Bedside』 オーガナイザー:安西 尚彦(獨協医科大学) 笹栗 俊之(九州大学・医)

平成27 年 第36 回日本臨床薬理学会年会時

・日本薬理学会・日本生理学会共催シンポジウム
平成27 年3 月19 日 名古屋国際会議場 第88 回日本薬理学会年会時
『心血管カチオンチャネル研究の最前線』 オーガナイザー:西田 基宏(岡崎統合バイオサイエンスセンター) Jeffery D.Molkentin(Univ.of Cincinnati,USA)

 (4) IUPHAR との連携及び国際薬理・臨床薬理大会(WorldPharma)

日本薬理学会の国際的な発言力を増すために,パリで開催されるNomenclature Committee(NC-IUPHAR)に平成24 年度から キナーゼ研究の分野で貝淵 弘三教授(名古屋大学)が,トランスポーター研究の分野で金井 好克教授(大阪大学)が参加し ている.新たに免疫薬理学分野の委員として石井 優教授(大阪大学)を推薦することを決定した.

5 その他

1 会 員

・平成26 年度末の会員数は平成25 年度末の会員数4,902 名から更に減少する見込みである.減少の要因は18 歳人口減少に よる入会者数の減少と団塊の世代の退職に伴う退会者数の増加による.少しでも長く会員を継続してもらえるよう,シニ ア割引制度を創設して,平成27 年度会費から適用する.また,英文ホームページを充実させ,海外からの入会申請の利便 性を図る.

2 業務執行体制の整備と強化

・代表理事1 名,業務執行理事3 名による執行体制で,常務理事会を開催し様々な課題に取り組んでいる.理事会の継続性 担保を目的として副理事長制を導入する.

3 会員及び社会に向けて

・倫理委員会規定を制定し,科学者の行動規範に反する不正行為の防止に取り組んでいる.「雑誌投稿」,「集会発表」,「役 員就任資格」それぞれの利益相反ポリシーと運用細則を策定し,本会で発表される研究の透明性を確保し適正な管理に務めて いる.更なる周知・徹底のため,年会でCOI に関する教育シンポジウムを開催する.

4 事務局体制について

・平成27 年4 月に事務局業務全般の外部委託を予定していたが,WCP2018 開催後の2019 年まで事務局の存続を決定した.職 員の嘱託雇用により,事務局経費の削減を図る.

公益社団法人日本薬理学会