事業計画

事業計画(令和4年度)

令和4 年度事業計画

日本薬理学会は,薬理学を基礎から臨床応用までを一体としてカバーする学問領域として捉え,これまで果たしてきた役割 を確認し,21 世紀における薬理学のidentity を確立するために,会員の皆様と一緒に学会活動を積極的に続けています.

具体的に以下の項目を積極的に推進していきます.

1)創薬に携わっている企業の研究者とアカデミアの研究者のインターフェースの役割を果たしていますが,さらに「オープ ンイノベーション活動」を発展させてまいります.

2)薬理学における高度な教育技術を持った会員であることを日本薬理学会が保証する「薬理学エデュケーター認定制度」に より,薬の適正使用と啓蒙において優れた教育能力を備えた⼈材を社会に送り出してまいります.

3)デジタル・トランスフォーメーション(DX)を推進し、学術集会や会議などの効率的な運用のための基盤を構築します.

4)英文誌「Journal of Pharmacological Sciences」がオープンジャーナルとして極めて高い水準に達したことからなお一層 の努力を続け,世界中に情報を発信してまいります.

5)和文誌「日本薬理学雑誌」が日本国内の創薬科学の総説誌として高い評価を得ておりますことから,日本中に情報を発信 してまいります.

6)今後の中期的目標として,日本薬理学会創立100 周年を迎える2027 年に向けて記念事業の企画および準備を進めてまいり ます.

7)日本国内外の学会との連携を強めていきます.アジアの中で中心的な役割を担う存在であることを認識して世界各国の薬 理学会,そしてIUPHAR(International Union of Basic and Clinical Pharmacology)との国際的連携を発展させてまいり ます.

公益社団法人としてのメリットを生かし,本会の更なる発展を目指すために会員の皆様のご理解と一層のご支援ご協力をお 願いいたします.

理事長 谷内 一彦

1 薬理学研究の進展及び薬理学研究者育成のための学術集会及び講演会等の開催事業(公益目的事業1)

 (1) 年会の開催

・第 95 回 日本薬理学会年会 年会長:宮田 篤郎(鹿児島大学・院医歯)
2022 年3 月7 日~9 日 福岡国際会議場・福岡サンパレス

・第 96 回 日本薬理学会年会(第43 回日本臨床薬理学会学術総会と同時開催) 年会長:安西 尚彦(千葉大学・院医)
2022 年11 月30 日~12 月3 日 パシフィコ横浜

(2) 地方部会の開催

5 回の地方部会を開催する.

・第146 回 日本薬理学会関東部会 部会長:戸村 裕一(アステラス製薬㈱)
2022 年6 月18 日 オンライン開催

・第141 回 日本薬理学会近畿部会 部会長:西山 成(香川大学・医)
2022 年7 月1 日 オンライン開催

・第73 回 日本薬理学会北部会 部会長:佐藤 久美(北海道科学大学・薬)
2022 年9 月17 日

・第 75 回 日本薬理学会西南部会 部会長:齊藤 源顕(高知大学・医)
2022 年10 月1 日

・第142 回 日本薬理学会近畿部会 部会長:杉浦 麗子(近畿大学・薬)
2022 年11 月12 日 近畿大学東大阪キャンパス

(3) 市民公開講座の開催

科学的で正確な薬理学的知識に基づいて,薬物に関する正しい知識を国民に対して広めること及び薬理学の社会的重要性を 国民に広く知ってもらうための啓発活動の一環として年会,地方部会と連動して市民公開講座を開催する予定である.

・公開講座(第95 回年会) 2022 年3 月6 日 テーマ:「くすりとスポーツ」 JR 博多駅会議室

・第75 回西南部会と連携して開催する他に,2 回の開催を予定している.

(4) 次世代薬理学セミナーの開催

日本の薬理学研究の活性化及び国際プレゼンスの向上のため,意欲と能力のある若手を育成し,学会活動への積極的な参画 を促すため,若手研究者による若手研究者を対象の次世代薬理学セミナーを開催する.Web 配信により全会員が無料で視聴で

きる.2022 年は第73 回北部会,第75 回西南部会に合わせて2 回の開催を予定している.

(5) 看護薬理学カンファレンス2022 の開催

第95 回年会前日(2022 年3 月6 日),第75 回西南部会(2022 年10 月1 日)および第96 回年会会期中(2022 年12 月3 日) の3 回開催予定.全国から参加者を募るため,オンラインと現地のハイブリッド開催を予定している.

2 薬理学に関する学理及び応用の研究についての知識の普及を目的とし,学会誌等を刊行する事業(公益目的 事業2)

(1) Journal of Pharmacological Sciences を全面電子体のオープンアクセス誌として刊行する.

・2022 年刊行予定:148 巻1~4 号,149 巻1~4 号,150 巻1~4 号

 (2) 日本薬理学雑誌(くすりとからだ/ファーマコロジカ)の刊行
・2022 年刊行予定:157 巻1~6 号 計6 冊

(3) 「薬理学へのいざない ~くすりのしくみをしろう~」パンフレットの作成.

3 優れた業績をあげた研究者の表彰及び研究の一層の飛躍を期待した研究奨励のために,各賞を設置し,研究者と研究業績 を表彰する事業(公益目的事業3)

 (1) 江橋節郎賞

日本薬理学会名誉会員故江橋節郎先生の生命科学への貢献を末永く顕彰するため,江橋節郎賞を創設し,薬理学の進歩に貢 献した研究者に授与している.第15 回選考は「基礎」の研究領域で,推薦を受け付けた.

・第15 回江橋節郎賞受賞者の受賞講演は,第95 回年会会期中に行われる.

林 康紀(京都大学大学院医学研究科) 『海馬シナプス可塑性の分子機構』

・第16 回江橋節郎賞は5 月末日までに「臨床薬理学」の領域での募集を公告し,推薦締切は8 月末日,江橋節郎賞選考委 員会の選考を経て理事会で決定する.

(2) 学術奨励賞 薬理学の進歩に寄与する顕著な研究を発表し,将来発展の期待される研究者に学術奨励賞を授与する.

・第37 回学術奨励賞受賞者3 名の受賞講演は,第95 回年会会期中に行われる.

葛巻 直子(星薬科大学・薬理学域・准教授)
『疾患iPS 細胞分化誘導細胞の多次元的細胞特異的解析を応用した細胞特異的遺伝子改変疾患モデル動物による 高感度リバーストランスレーショナル研究の確立』

篠原 亮太(神戸大学大学院・医学研究科・講師)
『神経回路の形成・可塑性のメカニズムと病態生理学的意義の解明』

原田 龍一(東北大学大学院・医学系研究科・助教) 
『PET プローブを用いた神経病理画像化に関する研究』

・第38 回学術奨励賞は5 月末日までに募集を公告し,推薦の締切は8 月末日,賞等選考委員会の選考を経た3 件以内の候 補者について理事会が決定する.

(3) JPS 優秀論文賞

JPS 優秀論文賞は,過去3 年間にJPS に掲載された論文の中から選出されてきたが,2023 年の選考より,授賞年度の前年1 年間にJPS に掲載された原著論文の中から選考し,その著者に授与する.移行期間として2023 年度の授賞選考対象論文には 2020 年,2021 年出版分を含めることができる.2024 年度の授賞選考対象論文には,2021 年出版分を含めることができる.

・第26 回JPS 優秀論文賞受賞者及び第27 回JPS 優秀論文賞受賞者に賞状と副賞を授与する.

・第28 回JPS 優秀論文賞3 編以内を決定する.

(4) 年会優秀発表賞

年会学術集会への優れた発表を促し,学問的情報発信の場としての役割を高めるために第95 回及び第96 回各年会で一般演 題の中から優秀な発表に対して,それぞれ10~20 件の年会優秀発表賞を授与する.

(5) 優秀査読者賞

Journal of Pharmacological Sciences の査読者の質を向上させ,掲載論文の国際的価値を高めることに資する目的で5 名 以内にJPS 優秀査読者賞を授与する.

4 薬理学及びわが国学術文化の進展・発展への寄与を目的とした,内外の関連学術団体との連携及び協力事業 (公益目的事業4)

(1) 日本学術会議との連携

日本学術会議協力学術研究団体として国際連携を推進する.日本学術会議の後援で第95 回年会会期中にシンポジウムを開催 する.

・日本学術会議後援シンポジウム 2022 年3 月(第95 回年会会期中)
『疾患の理解に向けた領域融合型研究基盤の構築』

 (2) 生物科学学会連合との連携 加盟団体と情報を共有して「生物科学」の健全な発展に協力するために,定例会議に出席する.

(3) 日本脳科学関連学会連合との連携 加盟団体の一員として,脳科学の発展ならびに普及を通して社会への貢献に協力する.

(4) 国内の関連学術団体と連携して共催シンポジウム等を開催する.

・感覚研究コンソーシアムとの共催シンポジウム 2022 年3 月8 日(第95 回年会会期中) 感覚研究の最前線:疾患治療と創薬に向けて

 ・歯科基礎医学会との共催シンポジウム 2022 年3 月7 日(第95 回年会会期中) RANKL 分子を介した骨代謝制御,その生理・病理・薬理

・日本腎臓学会との共催シンポジウム 2022 年3 月8 日(第95 回年会会期中) 腎臓薬創薬シーズを解き明かす知・技術の融合 ・日本生理学会,日本解剖学会との共催シンポジウム 2022 年3 月9 日(第95 回年会会期中) アロマセラピーの基礎と臨床 -最新の進歩-

・日本毒性学会との共催シンポジウム 2022 年3 月7 日(第95 回年会会期中) 生活環境ならびに労働環境中の化学的因子による健康影響:環境毒性学と薬理学の視点から

・日本獣医薬理学・毒性学会との共催シンポジウム 2022 年3 月7 日(第95 回年会会期中) 獣医療からヒト医療へ活きるバイオマーカーのトランスレーショナルリサーチ

 (5) 海外の関連学術団体と連携して共催シンポジウム等を開催する.

・JPS-ASPET 講師交換プログラム(第95 回年会会期中) 2022 年3 月9 日,福岡国際会議場

・第24 回日韓薬理学合同セミナー(第96 回年会会期中) 2022 年12 月,パシフィコ横浜

・第9 回日中薬理学・臨床薬理学Joint Meeting.2022 年に中国で開催予定

5 薬理学エデュケーター認定制度(その他の事業)

優れた薬理学教育者を育成・支援し,薬理学の知識の普及及び研究水準向上への貢献を目的として,薬理学エデュケーター 認定事業を行っている.毎年,6 月1 日から30 日まで申請を受け付ける

6 その他

1 会 員

・2021 年度末の会員数は2020 年度末の会員数4,059 名から若干,減少する見込みである.

2 業務執行体制の整備と強化

・代表理事,業務執行理事,常置委員会委員長,年会長,次世代の会代表による拡大常務理事会を開催し,様々な課題に取り 組み,理事会の業務執行に協力する.

3 社会に向けて

・コロナウイルスの状況をみながら,公開講座開催を再開する.科学的で正確な薬理学的知識に基づいて,薬物に関する正 しい知識を国民に対して広めること及び薬理学の社会的重要性を国民に広く知ってもらうための啓発活動を行う.

・倫理委員会規定を制定し,科学者の行動規範に反する不正行為の防止に取り組んでいる.

4 事務局体制について

・事務局の全面外部委託は,2021 年3 月末で終了し,事務局は新規職員を採用し,自前の事務局で運営している.

公益社団法人日本薬理学会