新名誉会員のご紹介 令和4年度臨時総会において,本会名誉会員に次の3名の方が承認されました.

満屋 裕明(みつや ひろあき)
満屋裕明先生は,1975 年に熊本大学医学部を卒業し,同年に同大医学部附属病院第二内科に入局,1980年に同講座助手に就任された後,1982年,熊本大学での原発性免疫不全症の発生病 理研究で博士号を取得,同年秋,米国NIH・NCIに入所されました.
1984年,Samuel Broder 博士の研究室で,自ら樹立したCD4 陽性ヘルパーT 細胞を用いて,AIDS の原因であるHIV に対する治療薬の研究・開発を開始,1985年にレトロウイルス逆転写酵素を標的とした世界最初の抗HIV 薬AZT(アジドチミジン)を報告,遂にその臨床開発に成功されました.
その後,ddI,ddC を発見・開発され,さらに最近,難治性AIDSに対して,新規プロテアーゼ阻害薬の開発にも成功されました.満屋先生は,世界で最初のAIDS 治療薬AZT開発後もAIDS治療薬開発に 関して,世界的なオピニオンリーダーとして活躍されており,本学会および世界における創薬研究の発展に多大なる貢献をされました.
(文責:安西尚彦)

谷内 一彦(やない かずひこ)
谷内一彦先生は,1981年に東北大学医学部を卒業後,1986年に同大学大学院医学研究科の博士課程を修了され,同年6月から米国ジョンスホプキンス大学に留学されました.帰国後の1988年6月から東北大学医学部薬理学第一講座(渡邉建彦教授)の助手に就任されました.
1993年に同講師,1995年に同助教授,1998年に新設された病態薬理学分野教授に就任され,2002 年4月に渡邉建彦教授の定年退官により細胞薬理学分野教授に配置換になっています.
2004年に機能薬理学分野に名称変更し,2022年3月に定年退職されるまで,ヒスタミン研究を中心にPET分子イメージング,遺伝子ノックアウトマウスなどの最新技術を導入して先駆的な薬理学研究を行いました.
日本薬理学会では,理事長1期2年間,理事5期10年間,学術評議員29年, 委員会委員12期23年間,第87 回日本薬理学会・年会長を務められるなど,本学会の発展に多 大なる貢献をされました.
(文責:若森 実)

渡邉 裕司(わたなべ ひろし)
渡邉裕司先生は,1983年に北海道大学医学部を卒業後,浜松医科大学第三内科研修医を経て大学院に進学,大学院修了後1989年から2年間デュッセルドルフ大学心臓生理学研究所に留学され血管内皮細胞のシグナル調節に関する研究を行い,1993年には日本循環器学会YIA 最優秀賞を受賞されました.
1998年から浜松医科大学臨床薬理学講座助教授,2005年から同講座教授に就任され,医薬品開発や個別化治療の推進に関して多大な業績をあげられました.これらの功績によりDIA Japan Award(2015 年)を受賞されています.
2016年からは国立国際医療研究 センター臨床研究センター長を兼任され,アジア地域での国際共同臨床試験の体制整備に尽力されました.
現在は浜松医科大学理事・副学長を担当されています.日本薬理学会では学術評 議員,各種委員会委員,理事を歴任された他,IUPHAR(2018年京都)では,日本臨床薬理学会理事長として組織委員,プログラム委員会副委員長を務められ,本学会の発展並びに薬理学 と臨床薬理学の橋渡しに多大なる貢献をされました.
(文責:柳田俊彦)