
東北大学大学院医学系研究科・機能薬理学分野 教授
広義の薬理学研究(分子薬理学,応用薬理学,精神神経薬理学,臨床薬理学,神経科学,放射性医薬品化学,分子イメージングなど).
日本薬理学会に入会して30年以上になり,初めて学会発表したときの緊張が思い出されます。
日本薬理学会に育てられてきた研究者の一人として更なる日本薬理学会の活性化と発展のために退職までのすべての時間を使いたく思います。

千葉大学大学院医学研究院薬理学・教授 獨協医科大学医学部・特任教授 日本医科大学・客員教授
有機酸・尿酸・アミノ酸等を基質とする細胞膜トランスポーターを分子標的とする創薬
学会を取り巻く環境は年々厳しくなっており,従来からの運営方法では早晩立ち行かなくなるのは必至です。
日本薬理学会も公益社団法人となり,社会における存在であることを考えれば学会運営の透明性確保はその責務と言えます。
私は昨年4月の理事就任後,総務担当として,これまで役員選挙が会員名を記載する投票に過ぎなかった点を課題と考え,役員候補者は選挙前に経歴と抱負を学術評議員に公開することを導入し投票前に候補者の人となりを知ることができるよう改善しました。
今回理事に就任し総務委員長を拝命することとなりました。
会員の皆様のご意見を広く募り,それを規約として整備する役を担う他,学会としての国際および国内交流を広く進めるため,「国際交流委員会アソシエイツ制度(仮称)」等の会員の活躍の場をさらに整備して,既に個人的に共同研究等を実施しておられる先生方のお力をお借りしながら,谷内理事長の目指す「薬理学会の活性化,国際化」を推進するサポート役を努めたいと思います。

東邦大学医学部 生理学講座 統合生理学分野 教授
2020年は,図らずもCOVID19の世界的な感染拡大との戦いの年となりました。
治療薬が強く求められる中,日本の創薬が大きな役割を果たしていることを頼もしく思い,あらためて薬理学研究の重要性を噛み締めています。
薬理学は,生命や病態や薬物に関わる幅広い学問領域の基盤の上に成り立っています。
病気も薬の作用も,単独の臓器のみで理解することは出来ません。
日本薬理学会の大きな魅力の一つは,『薬理学』というキーワードで専門領域や研究手法を異にする研究者が集っていることだと思います。
薬理学会での活動を通じて,薬理学研究に関わる多様な研究者たちが専門領域の壁を越えて交流することにより,新たな概念や技術を取り込み,新しい発想や融合的な創薬研究の芽が育まれ,ますます多様性を増しつつ発展していくものと期待しております。
私自身はまだまだ発展途上ではありますが,若手研究者が自由闊達に交流することにより,豊かな発想と独創的な研究の芽を伸ばし切磋琢磨することができるよう,学会活動を支える財政基盤の整備および国際交流も含めて日本薬理学会の環境整備に尽力させて頂く所存です。
何卒,宜しくお願い申し上げます。

山梨大学大学院 総合研究部医学域 薬理学講座 教授(山梨大学医学部薬理学講座)
グリア細胞による脳機能制御に関する神経薬理学的研究
日本薬理学会には既に30年以上お世話になり,本学会に育てて頂いたとの感謝の気持ちでいっぱいです。
是非とも学会の運営に携わり,恩返しをしたいと考えております。
以下の2点を中心に貢献致します。
上記を中心に,サイエンスとしての薬理学の充実,さらに日本薬理学会のブランド力及び魅力向上に貢献できるよう,恩返し活動を行います。

静岡県立大学薬学部薬理学分野 教授
インスリン分泌・膵β細胞量の制御による糖尿病治療に向けた基礎研究
肝星細胞の活性化・脱活性化の制御による肝線維症治療に向けた基礎研究
薬理学は,伝統のある生命科学の王道のひとつですが,一方で複合的な学問・研究分野であるとも言えます。
薬理学会は,専門性の高い学会とは指向を異にし,薬を通して生命科学を広い視点から捉え,多様な知識や考え方を涵養できる学会だと思います。
若い方々にこうした魅力を感じてもらえるように,そして研究発表や情報交換が行いやすく積極的に参加したいと思えるような,活躍の場として魅力的な学会となるように,微力ながらもお役に立てればと考えております。

京都大学大学院薬学研究科(生体機能解析学分野) 教授
臨床エビデンスに基づくドラッグ・リポジショニングと創薬標的の発見
前期に引き続き,広報委員長として日薬理誌の編集長と学会ホームページ(HP)を担当しています。
前期に日薬理誌の隔月刊化と電子出版主体への移行およびHPデザイン変更を手がけましたので,今期は会報および公開学術情報としての日薬理誌と速報性のある電子メディアであるHPのバランスをとりつつコンテンツの充実を図ります。
特に個人認証システムであるJPS OnlineとHPのシームレスな運用は学会活動をリモートで行うためにも必要なインフラですので,今期中に方策を講じたいと考えています。
研究の展望としては,分子から生体機能への外挿を基本とした創薬が難しくなる一方の実情に鑑みて,将来ますます充実するであろう臨床ビッグデータを情報学と統計学で解析することによる仮説創出とその実証に薬理学の新しい活路があると考えています。
人類全体を対象にした創薬や薬物治療だけでなく,個体や環境要因による病態や薬効の差異まで説明できる新しい学術分野を,周辺領域の研究者を巻き込みつつ開拓していきたいと思います。

北海道大学 大学院薬学研究院 薬理学研究室 教授
痛みによる不快情動生成の神経機構と慢性痛による可塑的変化
企画教育委員会委員長を拝命いたしました。
本委員会は薬理学エデュケーター,次世代の会,看護関連学会との連携など多様な活動を担当しておりますが,今期は特に,薬理学教育リソース(講義プリント・スライドや実習書・実習教材など)のリポジトリをつくることに注力し,エデュケーターの先生方に少しでもメリットを感じてもらえればと考えております。
ご協力をよろしくお願いいたします。

アステラス製薬株式会社 研究本部 キャンディデートディスカバリー研究所 研究所長,薬学博士
腎機能調節に対する交感神経系および液性因子の作用と全身循環への影響。
腎微小循環生体位可視化技術を用いた糸球体病変の観察と薬剤の作用。
慢性腎疾患,急性腎障害,慢性心不全,高血圧などを対象とした創薬薬理研究
2018年より企業所属理事として理事会,各種委員会に参加させていただきました。
私はAGORA(日薬理誌 154, p153, 2019)にも寄稿させていただいたように,薬理学はこれまでも,これからも創薬研究の中心であると考えております。
微力ではありますが,理事の先生方と協力し企業の視点から日本薬理学会の益々の発展に尽力させていただくとともに,日本薬理学の素晴らしい発見,発明が多くの人々の幸福につながるよう貢献できればと考えております。

山形大学医学部薬理学講座 教授,医学博士
イオンチャネルの分子薬理学
広報委員としての活動ならびにIUPHAR薬理学教育プロジェクトへの参加を通して,微力ながら日本薬理学会の発展に寄与したいと考えております。

岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科 教授
酸化・ニトロソ化ストレスによる病態形成機構の解明とそれを特異的に阻止する薬物の開発
大学院に進学した直後,日本薬理学会北部会で口頭発表する機会を頂いてから,早30年が経とうとしています。
この間,薬理学会では多くの先生方にお世話になってきました。
現在,周りを見渡しますと,当然ながら自分よりも若い先生や研究者が多くなり,月日が経ったことを実感しております。
まだまだ若輩者ですが,最近では種々の学会において,重職を拝命する機会が多くなりました。
その中で,学会という組織が将来どうあるべきかを真剣に考える機会が増えているように感じます。
日本薬理学会は,間も無く設立100年となります。
諸先生方の多大なご尽力によって発展してきた本学会も一つの大きな節目を迎えることと思います。
私自身はこれまで敷かれたレールに沿って,参加してきただけに過ぎません。
今後は,本学会の未来に向けたビジョンや取り組みに参画し,微力ながら貢献したいと考えております。
どうぞ宜しくお願い申し上げます。

国立医薬品食品衛生研究所・薬理部 部長
ヒト幹細胞を用いた薬理学,レギュラトリーサイエンス研究
公的機関において新たな薬理試験法の開発と国際標準化に従事してきた経験を活かし,国際連携をはかりながら日本薬理学会の活性化や世界へのアピールに貢献して,会員の皆様にとって有意義で魅力的な学会になりますように微力ながら尽力してまいります。
また,産官学の連携のもと,創薬のイノベーションから実用化研究までの橋渡しを進めて,安全で有効な医薬品を迅速に患者さんに提供できるような取り組みにも貢献できれば,と考えております。
日本薬理学会のさらなる発展のために,先生方のご指導を仰ぎながら,精一杯務めさせていただく所存です。
ご指導ご鞭撻のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

田辺三菱製薬 創薬本部 フロンティア創薬ユニット 主席研究員
循環・腎・内分泌薬理の創薬研究(主に,カルシウム拮抗薬,エンドセリン拮抗薬,ホスホジエステラーゼ5阻害薬,アルドステロン拮抗薬の創薬研究).
その他,産学連携業務に従事
近年,創薬研究の対象物質が従来の低分子から他の多様なモダリティ(中分子,抗体,蛋白製剤,核酸医薬)に広がりを見せている。
また,遺伝子治療や細胞治療(再生医療)なども創薬研究の対象となっている。
更に創薬対象疾患も生活習慣病から医療ニーズのより高い難治性疾患に広がりつつある。
このような外部環境変化の中,日本薬理学会も時代変化に沿った改革の時期を迎えている。
日本薬理学会の更なるプレゼンス向上のため,諸先生方との議論を深めながら下記課題を中心に理事の仕事を積極的に取り組みたい。

横浜市立大学大学院医学研究科分子薬理神経生物学 教授
神経伝達物質L-ドーパの研究
神経回路形成メカニズム
今も続いておりますCOVID-19感染症の感染の問題のため,3月に予定されておりました第93回日本薬理学会年会は誌上開催となりました。
年会長として本年会の準備を進めていく中で,経験し,考え,感じたことを,本学会のさらなる発展のために,微力ながら生かして取り組んで参りたいと考えております。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

東邦大学 医学部 薬理学講座 教授
心臓循環薬理学,安全性薬理学,臨床薬理学
日本薬理学会が支援する薬理学の教育と研究の方針に関する日頃の自分の考えを述べさせていただきます。
薬理学の教育において,学生は医学・歯学・薬学・獣医学・看護学・創薬科学等の各学部のコアカリキュラムに基づき,治療手段のひとつとしての薬物の薬物動態と薬力学を理解し,薬物治療が適切かを評価するための基本的知識を修得する必要があります。
そのような学生教育を担う人材養成の場の提供,各教育機関で共用できる教材の準備,さらには教員の薬理学教育に関する実践能力の認証および各教育機関に必要十分な薬理学教育を担う人材の配置に寄与することが日本薬理学会の任務と考えます。
一方,薬理学の研究は対象が患者,器官,臓器,組織,細胞,タンパク分子,糖鎖,そしてゲノム・遺伝子解析へと細分化されています。
それぞれを対象にした研究分野が形成される中,これらを統合し,治療手段として医療へ応用することが今後の薬理学研究に求められる独自性と考えます。
再生医学を応用した新しい治療技術や医療機器も含めた研究を総合的に支援し情報発信することもまた日本薬理学会の役割と考えます。
このような考えに基づき本会の更なる発展を目指して鋭意努力する所存でございます。

九州大学大学院薬学研究院ライフイノベーション分野 教授
痛みや痒みなどの体性感覚制御機構とその破綻による慢性感覚異常メカニズムの研究
本学会の理事にご選出いただきましたことを大変光栄に存じます。
最先端の研究成果に関する情報を得られる場として本学会の年会や部会などをさらに魅力的にし,それらを通じて本学会への入会と継続的な参加を促す取り組みに貢献したく存じます。
また,製薬企業研究者との連携をさらに強化し,基礎研究の最新成果を新薬開発へ発展させる取り組みや,基礎から臨床へのトランスレーションにおけるギャップの克服を目指す取り組みを推進したく存じます。
そのような活動を通じて本学会の将来を担う若手研究者の育成,そして本学会の永続的な発展に貢献して参ります。

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 薬理学分野 教授
私は薬理学分野の中でも,創薬に興味を持ち研究してきました。
基礎薬理研究から,創薬ターゲットのバリデーション,薬物スクリーニング,in vivo評価にわたる全体を見渡すことは難しいことですが,これからの薬理学には必要な観点であると考えています。
現在AMEDを中心に大型研究費の公募の形で,そのような提案が求められています。
薬理学会員の皆さんと協力して,いろんな形の提案ができればと考えています。
そして,シーズ提案から実用化スコープまでを扱うようなシンポジウム企画ができればと思っています。
現在,日本薬理学会員の数の低下に対する対応が理事会での検討事項の一つとなっています。
わが国でも育ちつつあるインキュベーション機能を主体とした企業への働きかけが,会員獲得に向けて今後重要であると考えています。
会員獲得のために努力していきたいと思います。
何卒,よろしくお願い申し上げます。

岐阜薬科大学 副学長 兼 研究科長,薬効解析学研究室 教授
専門分野:神経科学,脳循環代謝学,眼薬理学
本学会の目的は,薬理学会の振興によって学術文化の発展に寄与し,薬理学に携わる方々の教育・研究を推進することであります。
また,そのことが結果的に日本における医薬品開発(創薬)の一助になればと考えます。
本学会が更なる発展を遂げるためには,理事長のもと各委員会を中心に,本学会が発展していく各種施策を企画して,会員一同一丸となって実行に移していくことが大切です。
まず,本学会の活性化は喫緊の課題です。
本学会での学会発表数の増加,会員増など,更には若手研究者の活性化も重要な課題です。
たとえば,①英語論文の書き方,②科研費を取得する方法,③英語プレゼンテーション等のセミナー企画や日薬理誌での企画を立ち上げることも一案と思います。
また,研究分野のすそ野を広げることも重要です。
薬理学の基礎研究から臨床応用に向けた積極的な企画を行うことも考えられます。
最後に,国際化への配慮も重要です。
これらの課題は,これまでにも十分に議論されてきたことではありますが,さらに皆さんと議論を深めて本学会の発展に寄与できるように,全力で与えられた職務を全うしたいと思います。
何卒宜しくご支援のほどお願い申し上げます。

神戸大学大学院医学研究科薬理学分野 教授
ストレスによる心身の機能変化の生物学的基盤
薬理学は,既存薬の作用や生命現象・疾患の機序を明らかにし,その知見をもとに新たな医薬品の開発を促す学問です。
また新たな医薬品を対象とした研究がさらなる生命現象・疾患の機序の発見に繋がります。
この基礎・応用の双方向的共役は薬理学のアイデンティティであり,それゆえ薬理学は生命科学・医学の融合,自然科学・工学の対話,産官学の連携を求める包容力を大切にしてきました。
日本薬理学会は昭和2年から90年以上にわたり培ってきた薬理学のアイデンティティを継承・発展していく社会的責務を有しています。
また近年は生命科学・医学の研究手法や医薬品のモダリティーが多様化しており,多様な学問領域の参画により薬理学は飛躍的に発展するポテンシャルを有しています。
私は日本薬理学会理事として,予防・治療法の開発による健康増進という人類普遍の目標を堅持し,基礎・応用研究とこれらの橋渡しに資する多様な学問領域から人材を募り,学際的・国際的・世代間交流を促進し,我が国の薬理学の進歩と次世代の薬理学者の育成に貢献したく存じます。
何卒ご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。

鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 生体情報薬理学 教授,医学博士
多機能神経ペプチドPACAP(アデニル酸シクラーゼ活性化ペプチド)の分子薬理学的研究
企画教育委員として,医師,薬剤師,看護師など様々な医療従事者の薬物治療学の教育において,本会が果たすべき中心的役割をグローバルスタンダードに照らして,発展させていきたいと思います。
また,2022年の日本薬理学会年会をお世話させて頂きますが,年会学術企画委員として,薬理学会の若手会員の研究活動の活性化に貢献するような年会の企画や運営の工夫に取り組む所存ですので,よろしくお願い申し上げます。

京都府立医科大学大学院医学研究科 病態分子薬理学 教授,医学博士
酸化ストレスが関与する疾患治療をめざしたNADPHオキシダーゼの活性酸素生物学
日本薬理学会のダイバーシティ担当理事としてこれまでに本学会の男女共同参画推進に向けた啓発活動に取り組み,年会における啓発企画(ランチョンセミナー)の予算化や,座長・シンポジウムオーガナイザーへの女性会員の積極的登用を推進してきました。
今期,再び担当理事として将来に向けたダイバーシティ推進の方向性を示せれば幸いです。
一方,最近医学部薬理学教育を担当する講座責任者の「危機意識」を感じています。
医学教育の「国際認証」に向けた臨床実習の大幅増加に伴うカリキュラム改変で基礎医学教育の時間が圧縮されたこと,教員や講座費削減下で実習の意義が問われていることなどがその背景にあります。
そこで従来会員がそれぞれ独自に作成してきた教材や実習書の共有化により,今後の薬理学教育がより効率的で充実したものとなるように助力する所存です。

九州大学 大学院医学研究院 生体情報科学講座 臨床薬理学分野 教授
細胞性粘菌分化誘導因子DIFの作用に基づく新規抗がん薬の創出など.
今日,薬理学ほどアイデンティティ「薬理学とは何なのか?」が議論の的になる学問は少ないだろう。
本来の定義は簡潔で,薬理学とは「生体と薬物の相互作用を調べることにより,薬物治療の基盤を構築する学問」であり,その目標は,新しい薬を生み出すこと(創薬)と,薬の使い方を改善すること(育薬)のいずれかであろう。
しかし,このような,薬理学に固有の研究テーマに正面から取り組むのは容易ではない。
それは,薬という研究対象の特殊性による。
利潤追求の強力な手段となる薬を主な研究対象とする薬理学は,製薬企業にとって必須の研究領域である。
企業が研究に投入する資金は莫大で,大学などとても太刀打ちできるものではない。
誤解を恐れずにいえば,薬理学の最前線は製薬企業にあり,資本主義経済原理とは一線を画する(べき)大学の純粋な知的活動として薬理学は成り立ちにくいのである。
このためか,「創薬標的分子の探索」という名目の下に基礎研究を行い,薬や臨床との繋がりを申しわけ程度に保っている研究室は多い。
「臨床薬理学」はそのような現状への批判から生まれた経緯があるが,これはこれで学問体系を築くことに成功しているとは言い難い。
私自身は,研究テーマは自由な方が学問は進むので,薬理学教室といえども必ず薬の研究をしなければならないとは思っていない。
ただ,重要なのは,教育上の義務は必ず果たさなければならないということだ。
医療者養成過程において,薬理学は疑いなく最重要教科の一つである。
なかでも,「薬と毒は本質的に同じ」ということを心の底から理解させ,「両刃の剣」たる薬から有効性を最大限に引き出しつつも,有害性を最小限に抑える能力,これを身につけさせることが最大の教育目標である。
このような,薬物治療に直結する実践的な薬理学教育を目指そうという思いを込めて「ベッドサイドの薬理学」という標語を長年使ってきた(一昨年出版した教科書にも同じタイトルをつけた).
近年,臨床薬理学会との連携を望む声が大きいが,この「ベッドサイドの薬理学」というコンセプトを通じて両学会の結びつきを強めることができればと願う。
一つの提案だが,合同委員会を作るなどして両学会が協力し,大学で最低限学ばなければならない最重要薬を厳選してリストを作成し(定期的な見直しも必要となる),薬理学教育のコアを作る事業を立ち上げてはどうだろうか。

東京大学大学院薬学系研究科,特任教授(ヒト細胞創薬学寄付講座),医学博士
ヒトiPS細胞由来の心筋細胞や神経細胞を用いた新規薬理試験法の開発。
特に神経細胞において成熟したシナプス後部機能をマーカ―とした中枢神経薬理試験を開発し認知機能障害を改善する新規化合物探索を目指す。
この度監事を拝命いたしました。
2018年7月より2020年3月まで総務委員会委員を務めました。
これからは監事という公正な立場から,日本薬理学会の発展のために努力いたします。

北海道大学大学院医学研究院 研究院長 教授(神経薬理学)
セロトニン神経系の機能的役割の解明
難治性気分障害に対する薬物治療法の開発
薬理学の振興によって学術文化の発展に寄与するという本会定款の趣旨に則り,今期の理事会との連携をはかり,2021年開催予定の第94回年会を主宰させていただきます。
年会では基礎研究のみならず,臨床,企業における様々な研究・教育・医療・企業活動に取り組んでおられる方々と,「薬理学の未来予想図」を共に描き,発信したいと思います。

大阪大学大学院医学系研究科生体システム薬理学 教授
トランスポーターの分子薬理学
国際対応委員長,IUPHAR second vice presidentを担当しています。
現在大きく変化している国際事情の中で,国際交流事業はもとより,先を見据えた国際対応を戦略的に推進することが必要となってきています。
日本薬理学会の国際的なステータスを維持しさらに向上するために,全力を尽くす所存です。