日薬理誌第128巻第1号 2006年7月
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アゴラ 実験技術 治療薬シリーズ(5)糖尿病 キーワード解説
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●環境ストレスと精神疾患● 環境と遺伝がどのように精神疾患の発症に関わるのか、ストレスを切り口にして、精神疾患の構造を考える。 ◆ストレスと海馬神経新生 環境が精神疾患の発症に関与するとして、それには大きく2つの関わり方がある。一つは、精神疾患の発症脆弱性を作る環境ストレスであり、他は精神疾患の発症の誘因としてのそれである。発症脆弱性の形成に関わるストレスとして問題になるのは、幼弱期の環境である。環境と遺伝がどのように精神疾患の発症に関わるのか、ストレスを切り口にして、また海馬神経新生の精神機能への関わりを含めて述べた. (神庭重信 ストレスから精神疾患に迫る:海馬神経新生と精神機能 p.3) ◆ADHDとトランスポーター 覚せい剤の標的分子の一つであるDAトランスポーター(DAT)に関する最近の知見を解説するとともに、ADHD の動物モデルとしてのDAT 欠損マウスについて紹介し、ADHD の病態メカニズム解明に関する近年の進展について述べる. (曽良一郎 脳の発達障害 ADHDはどこまでわかったか? p.8) ◆統合失調症と脳の発達 幻覚・妄想をはじめ多彩な精神症状を伴う統合失調症は、発生率、再発率が高く、治療薬抵抗性症状により慢性化し易いため、病因・病態の解明と新しい治療法の開発が急がれている。この難航する課題の克服に向けて、統合失調症および薬物による類似の精神障害が思春期以降に発症する特徴や、本症に深く関与するストレスへの反応も発達に従って変化する点に着目した、新たな神経発達の視点から、統合失調症の分子メカニズムに迫る. (西川徹 脳の発達障害としての統合失調症 p.13) ◆遺伝子から探る新規抗うつ薬 ストレス社会と言われて久しい現代において、うつ病や自殺は大きな社会問題となっている。そのため、遺伝子を道具として画期的な作業仮説を検証するという新しいタイプの抗うつ薬開発モデルが希求されている. (山田光彦 遺伝子から探る新規抗うつ薬の開発 p.19)
実験技術 ●治験薬シリーズ(5)糖尿病●
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