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日薬理誌第132巻第2号 2008年8月

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アゴラ
製薬企業の研究とは何か?
奥山 茂・・・・・・・・ 77

実験技術
ラット、マウスを用いたIn Vivo 皮膚微小循環解析法
石川智久・・・・・・・・ 79

ラット、マウスを用いた悪心・嘔吐の研究法
山本浩一、大和谷 厚・・ 83

治療薬シリーズ(27)腎疾患治療薬
抗炎症作用に基づくアプローチの可能性
林 一己・・・・・・・・ 89

動物モデル 糸球体腎炎モデルの現状と展望
永松 正・・・・・・・・ 96

治療薬シリーズ(28)標的分子薬-1
新規血管新生阻害薬E7080の抗腫瘍効果
小山則行、曲尾直樹、山本裕之、松井順二、鶴岡明彦・・・・・・・100

がん臨床バイオマーカー研究の最近の展開
小泉史明 ・・・・・・・・・・・105

新薬紹介総説
キノロン系経口合成抗菌薬「メシル酸ガレノキサシン水和物」 (ジェニナックR錠200 mg)の薬理学的特性および臨床効果
津田久嗣・・・・・・・・111

キーワード解説
三量体Gタンパク質
浦野大輔、伊東 広・・121

(プロ)レニン受容体
市原淳弘・・・・・・・124

空間的カリウム緩衝機構
大野行弘・・・・・・・127

最近の話題
心不全治療薬の新たな標的としてのTRPCチャネル
西田基宏・・・・・・・130

リレーエッセイ vox nova
研究ができる環境
森本 創・・・・・・・132

サンディエゴから徒然に
宮本重規・・・・・・・133

学会便り
関東部会市民公開講座「皆様の身近な薬剤師に!」を開催して
千葉義彦・・・・・・・135

研究室訪問
星薬科大学薬理学教室
千葉義彦・・・・・・・136


新教授紹介
9A 西村多美子

お知らせ
9A   JPSニュース(IF 2.408)
9A  「執筆の手引き」の改訂について
10-11A Calendar、募集
12A  集会案内
13A  第2回臨時総会/第3回理事会報告
13A  訃報
14A  役員一覧
15A  JPS 107:3 目次
16A  執筆の手引き 
110頁  次号予告

著者プロフィール
88

部会報告/抄録
136頁/1P 第118回関東部会 三澤美和

 

 

 

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実験技術
In Vitro皮膚微小循環解析法
寒冷時に、皮膚血管は収縮して体表面からの熱放散を抑える。この皮膚血管に特異的な反応には、交感神経の興奮を介する全身性メカニズムに加えて、局所的に皮膚血管の収縮反応性が増大する局所性メカニズムも機能している。我々は、ラットやマウスを使ってin vivoで皮膚血流調節を解析する実験方法を確立し、この局所性メカニズムを解析した.(石川智久 ラット、マウスを用いたIn Vivo皮膚微小循環解析法 p.79)

実験技術
ラット・マウスの悪心・嘔吐
薬理実験で最も多く用いられているラット・マウスは嘔吐反射を起こさないが、異味症(パイカ行動)を指標とすれば悪心・嘔吐の研究に応用でき、嘔吐の発症機構の研究に加え、新規薬物の有害作用としての悪心・嘔吐のスクリーニングにも広く応用できるものと期待している。そこでわれわれが行っているラットやマウスのパイカ行動を用いた悪心・嘔吐の研究法について概説する.(山本浩一 ラット・マウスを用いた悪心・嘔吐の研究法 p.83)

治療薬シリーズ(27) 腎疾患治療薬
免疫炎症反応抑制薬の可能性
慢性腎疾患とその病態モデルは免疫学的な機序と非免疫学的な機序により発症する疾患に分かれる。近年, 葉酸代謝拮抗薬がリウマチ患者の心血管イベントを抑制する事が報告され,いわゆる微小血管の動脈硬化と考えられる腎疾患に対しても免疫抑制薬が有効である可能性が示唆された。本稿では非免疫学的に惹起された腎疾患モデルの病態進行への免疫炎症反応の関与とこの反応をターゲットとした創薬の可能性を概説する.
(林 一己 抗炎症作用に基づくアプローチの可能性 p.89)

糸球体腎炎モデル
現在、遺伝子改変マウスに腎炎を惹起して発症進展機構を研究することができるようになった。さらに、分子生物学の技術的発展により腎炎モデルの糸球体での遺伝子発現を網羅的に調べることも可能となり、腎炎治療薬開発のシーズを提供できるようになった。本稿では腎炎モデルの解説と、どのような薬物が評価されたか、また、分子生物学的研究によって得られた情報がどのようなインパクトを腎炎研究に与えたかを紹介する.
(永松 正 動物モデル 糸球体腎炎モデルの現状と展望 p.96)

治療薬シリーズ(28) 標的分子薬-1
血管新生阻害
E7080はVEGF受容体などの血管新生に関連する受容体に選択性が高い、新規の血管新生阻害薬である。肝がん、肺がんなどの様々な動物モデルにおいて、優れた抗腫瘍効果、延命効果、プラチナ製剤との併用効果が認められている。浮遊内皮細胞などのバイオマーカー研究が進められており、臨床での有用性が期待される. (小山則行 新規血管新生阻害薬E7080の抗腫瘍効果 p.100)

がん臨床バイオマーカー研究の最前線
がん薬物療法においては、高い毒性と低い有効性の点から、薬効、安全性を予測するバイオマーカー研究が盛んにおこなわれている。また、新薬開発の初期段階から、バイオマーカーを利用する試みも始まっている。本稿では、がん臨床におけるバイオマーカー研究の中から、抗がん薬のバイオマーカー研究の現状を概説し、今後の方向性について述べてみたい.(小泉史明 がん臨床バイオマーカー研究の最近の展開 p.105)

新薬紹介総説
キノロン系経口合成抗菌薬 ガレノキサシン
メシル酸ガレノキサシン水和物は,独自の化学構造を有するキノロン系抗菌薬で,細菌のDNAジャイレースおよびトポイソメラーゼIVを阻害し,各種臨床分離株に対して強い抗菌活性を有する。近年,呼吸器感染症の治療の場で,ペニシリン耐性肺炎球菌を含む薬剤耐性菌の増加が問題となっているが,これら耐性菌による感染症に対し,1日1回の服用で確実な治療効果を示した.(津田久嗣 キノロン系経口合成抗菌薬「メシル酸ガレノキサシン水和物」(ジェニナック?錠200 mg)の薬理学的特性および臨床効果p.111)

 





 

 

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