日薬理誌第138巻第1号 2011年7月
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特別講演総説 総説 実験技術 創薬シリーズ(5)トランスレーショナルリサーチ(22)、(23)
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◆脂質メディエーター N-アシルエタノールアミンの分解酵素と阻害薬 長鎖脂肪酸のエタノールアミドであるN-アシルエタノールアミンは一群の脂質メディエーターであり,分子種に応じてカンナビノイド様作用,抗炎症・鎮痛作用,食欲抑制作用などの生物活性を示す.本稿では,その分解酵素である脂肪酸アミド加水分解酵素(FAAH)とN-アシルエタノールアミン水解酸性アミダーゼ(NAAA)について概説し,さらに新規医薬品への応用が期待されている両酵素の阻害薬の開発について紹介する.(坪井一人 p.8) 実験技術 創薬シリーズ(5) トランスレーショナルリサーチ(22)、(23) ◆変形性関節症の治療標的分子へのアプローチ 新薬紹介総説 ロミプロスチムは,TPO受容体に結合して血小板造血を促進する遺伝子組換えタンパク質である.アミノ酸配列が内因性のTPOとは全く異なるにもかかわらず,受容体への結合や細胞内シグナル伝達はTPOと同様なため,TPOの中和活性を有する抗体を生じることなく特発性(免疫性)血小板減少性紫斑病の治療に貢献することが可能と考えられる.国内外の臨床試験では長期の効果が確認され,脾臓摘出回避の可能性も示唆されている.(古屋良宏 p.34) |
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