海外ラボ紹介 U of R
University
of Rochester, Center for Cardiovascular |
601
Elmwood Avenue Box 679 Rochester, NY14642, USA |
ロチェスター市は五大湖の一つ、オンタリオ湖のほとりにあるニューヨーク州で三番目に大きな都市です。ロチェスター市にはイーストマンコダックが創設したフィルム会社コダックが有り、ゼロックス等画像処理関連の会社なども集中しています。市の中心にはジェネシー川が流れ、市の南にはフィンガーレイクと呼ばれる美しい湖が点在しています。また有名なナイアガラの滝もすぐ近くにあります。ロチェスター市は決してにぎやかな町ではありませんが、このように自然が豊かで落ち着いた良いところで、大変気に入っています。 ロチェスター市はニューヨーク州にあるとはいえ、ニューヨーク市からは車で6時間以上も北西に位置しており、カナダの大都市トロントの方がはるかに近く、こちらは車で3時間程度で行くことが出来ます。生活に必要な買い物はほとんど、大学の周辺から郊外のモールを中心に済んでしまいます。気候は北海道に似ており、夏は短く、冬は最高気温が氷点下15℃程度にしか上がらず、一度雪が積もるとなかなか解けません。 ロチェスター大学(University of Rochester: U of R)は、医学部のあるStrong Memorial Hospital、経済学部で有名なRiver Campusおよび市の中心部にあるEastman School of Musicから成り、私はStrong Memorial Hospital内のMedical CenterでResearch Fellowとして研究を行っています。ラボのボスであるDr. Bradford C. BerkはU of Rの出身でCardiologyのProfessorおよび内科のChairmanとして、臨床のみならず研究分野においても中心的人物として活躍しています。 現在我々のラボには5人のAssistant Professorがおり、ラボの総勢は約30名と大所帯です。うち日本人のResearch Fellowが4人所属しています。現在のラボは99年秋に建てられたばかりの新しい建物の中にあり、世界で初めて試験管内でのDNA合成に成功し、ノーベル賞を与えられたU of Rの卒業生Dr. Arthor Kornbergにちなみ、Arthor Kornberg Medical Research Buildingと名付けられています。 Dr. Berkは以前から、 ①血管平滑筋細胞におけるアンジオテンシンのシグナル伝達、 ②高血圧の成因としてのNa+/H+ exchangerの役割、 ③Shear Stressの血管内皮細胞に与える影響、 ④酸化ストレスの血管壁細胞に対する影響 の四つのプロジェクトを並行して進めています。私はその内の一つ、Shear Stressの血管内皮細胞に与える影響についての研究を行っています。 恵まれた実験環境の中、ラボのアクティビティーは非常に高く、ミーティングでも活発な議論がなされています。 (山脇 英之 ) http://www.urmc.rochester.edu/Aab/Cardio.htm
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