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くすりはなぜ効くどう使う

薬の研究って面白い!?

於  :第107回 日本薬理学会関東部会
日時 :平成14年10月3日(土)PM5:00~
場所 :ベルクラシック甲府

 日本薬理学会主催「中学生・高校生対象市民公開講座」を、同日開催された日本薬理学会関東部会終了後、同じ会場(ベルクラシック甲府)において夕方5時より開催しました。今回は「薬の研究って面白い!?」をテーマに、また新しい試みとして医療・医学の道を志す地元山梨の中・高校生向けの講演内容を企画しました。早く来場した生徒には関東部会の学会発表を見学してもらいました。初めて見る学会発表に真剣に聞き入っていました。開演時間には約120名の中学生・高校生が集まりました。

 今回の公開講座は、従来ありがちな「薬の相談コーナー」的な企画ではなく、日本の科学の将来を担う中学生・高校生に現役の研究者からメッセ?ジを送りたいという、橋本部会長の強い意向に沿う形で準備を始めました。特に工夫した点は、中学生・高校生にも分かりやすい講演内容の準備、興味を抱かせるような魅力的なポスタ?の作成、中学校や高等学校の校長宛への依頼状送付のタイミング、軽食の準備などです。また、参加者に積極的に意見を述べてもらうように、司会者を同世代の深沢瑞穂さん(山梨県立巨摩高校2年)にもお願いしました。

 パネリストは薬理学会関東部会の会員にお願いしました。薬学は赤羽悟美先生、看護学は岩月和彦先生、獣医学は唐木英明先生、生命科学は工藤佳久先生、医学は千葉茂俊先生が担当しました。まず、各先生に10分ずつ自分の研究内容や方向性、独自性をわかりやすく話していただき、残りの1時間を質疑応答に当てました。多くの新鮮かつ活発な質問や意見が出され、それらに対して各パネリストからはあたかも「行列のできる……」のような応答が続き、会場は大いに盛り上がりました。あっという間に終了時間になってしまいましたが、公開講座終了後も多くの中学生・高校生が各演者の周りに集まり質問をしていた光景が印象的でした。

 非常に活発な意見が数多く出たことは、お世話した我々にとり何よりも嬉しく、また彼らに21世紀のパワーを感じました。今後、この「市民公開講座」が更に発展していくことを願っています。最後になりましたが、今回の市民講座に献身的に協力してくださった演者の先生や関係諸氏にこの紙面をお借りして心から感謝いたします。参加した中学生・高校生には感想を書いてもらいました。今後のこの公開講座の方向性を考える上で参考になると思いますので、その一部を掲載させていただきます。
(文責:齊藤雅樹、杉山 篤)

~アンケート抜粋~

  • 私は看護大学への進学を考えています。受験生という、今多くの不安や心配をかかえている中、このような会に参加することができ、とても良かったと思いました。将来の夢に向け頑張ろうと思います。楽しい時間を過ごすことができました。ありがとうございました。(高3)
  • 非常に分かりやすく、すてきなお話が多数あった。先生方の進路決定のお話などは我々にとても参考になった。今日は来て良かった(中3)
    ・思っていたよりも、とても楽しい講座で、薬理について興味を持つことができて充実した時間でした。また先生たちの話もおもしろく、また機会があれば参加したいです(高3)
  • 色々な話が聞けて、とても勉強になりました。私は薬に興味があって、今回この講座を聞きにきましたが、より薬について興味がわきましたし、他にも薬のことだけでなく、もっと調べてみたいなと思ったりすることが沢山あって、またこれからの進路についての視野が広がりました(高2)
  • 若い学徒に、この様な講座が持たれることはとても良いことです。山梨の子供には科学離れはなくなるかもしれないですね。学会が開かれた思いがしています。今後とも、地方での学会(部会)の折は、是非是非公開講座を持って、良い科学者を育ててゆきたいものです。親、大人がもっと出席して戴けたら最高でした。(学術評議員)

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