学会員の論文紹介

雑誌名をクリックするとPubMedのabstractページにリンクします。

Regulation of shortening velocity by calponin in intact contracting smooth muscles
Takahashi K, Yoshimoto R*, Fuchibe K**, Fujishige A**, Mitsui-Saito M*, Hori M*, Ozaki H*, Yamamura H, Awata N, #Taniguchi S-I, ##Katsuki M, Tsuchiya T**, Karaki H*
Dept of Medicine, Osaka Medical Center for Cancer and Cardiovascular Diseases,* Dept of Vet Pharmacol, Gradate School of Agriculture and Life Sciences, The Univ of Tokyo, **Dept of Biology, Faculty of Science, Kobe Univ, #Research Center on Aging and Adaptation, Shinshu Univ of School of Medicine and ##Dept of DNA Biology and Embryo Engineering, Institute for Medical Science, Univ of Tokyo

h1カルポニンが平滑筋収縮制御機構に関与する可能性は、これまで数多くの報告がなされてきたものの、その生理的機能については確証が得られていなかった。そこで、我々はh1カルポニンKOマウスを作成し(Yoshikawa et al., Genes Cells 3, 685-695, 1998)、大動脈と輸精管を用いて、h1カルポニンの生理機能の解析を行った。

h1カルポニンの欠損において、高濃度K刺激による細胞内Ca動態とミオシンのリン酸化率にはワイルドタイプと比べて差は認められなかった。

しかし、Crossbridge cycling rateを測定したところ、大動脈、輸精管ともにh1カルポニン欠損マウスにおいて顕著に増加していた。すなわち、h1カルポニンは、アクチン・ミオシン間のCrossbridge cyclingを抑制しつつ、ラッチを形成させることにより張力を維持する、ラッチ形成タンパク質である可能性が示唆された。

学会員の論文紹介 メニュー へ戻る

このページの先頭へ