第84回日本薬理学会年会開催中止のお知らせ
東北地方太平洋沖地震の被害は、次第にその甚大さが明らかになり、言葉もありません。未曾有の大災害の犠牲となられた多くの方々に哀悼の意を表するとともに、ご遺族の方々に心からお悔やみ申し上げます。諸外国からも日本薬理学会に対して弔意が示されています。
日本薬理学会年会の開催につきましては、飯野年会長と相談しまして、開催する方向で準備をしてきました。学会のグローバル化を見据え、SEAWP-RMPと共催を行うという、まさに「新時代への挑戦」の年会で各方面からの期待も大きいものがありました。しかし、大きな余震の可能性が指摘され、計画停電による混乱が続き、福島原子力発電所のトラブルは悪化の一途であり、早急な事態の好転は望めない状況になりました。また、同時開催の11th SEAWP-RMPへの諸外国からの参加はほとんど見込めなくなりました。こうした状況を鑑み、日本薬理学会年会の開催について再考した結果、理事会としても中止を決定することといたしました。
年会に参加し学術交流を予定されていた皆様には、ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、事情をご理解いただきたいと思います。一旦開催を表明しておきながら、中止となり、混乱をさせてしまったことを深くお詫びいたします。また、飯野年会長を始め、本年会の準備にご尽力いただき、また断腸の思いで中止を受け入れていただいた方々に心より感謝申し上げます。
年会開催中止が、学術進歩の遅滞を招かぬように、最大限の努力をしていく所存です。薬理学会会員をはじめ皆様のご理解とご支援を引き続きお願いいたします。
社団法人 日本薬理学会理事長 松木則夫
