日本薬理学会について

理事長就任のご挨拶

新しく理事長を仰せつかりました大阪市立大学大学院医学研究科分子病態薬理学の岩尾洋です.会員の皆様方には今年の4月から2年間,よろしくご協力お願いいたします.

日本薬理学会は,松木則夫前理事長のもとで本年1月4日から新たに公益社団法人として発足しました.その定款に掲げられました目的である「薬理学に関する学理及び応用の研究についての知識の普及,会員相互及び内外の関連学会との連携協力を行うことにより,薬理学の進歩を図り,もってわが国学術文化の発展に寄与する」ことを理事会の方針といたしております.特に薬理学は創薬科学の基盤であり,統合的な学問である薬理学のアイデンティティを確立し,日本薬理学会を医学,薬学と製薬企業のインターフェイスとして捉えます.サイエンスのレベルを高め魅力的な学会にすることを,年会活動と雑誌刊行によって具現していくという成宮周元理事長方針を継承し,学会運営に努めたいと考えております.

しかし,本年3月に京都(赤池昭紀会長)で開催されました学術評議員会・通常総会でのご報告にありましたように,財政的視点から事務局体制と編集業務に関する見直し,さらに理事会に関する問題点が指摘されました.日本薬理学会は公益社団法人として,適正な運営下に学会活動を遂行することが求められています.学会活動の継続と発展には健全な財政状況の維持を常に図ることが,法人として担保すべき重要事項です.平成18年度理事会報告の「日本薬理学会の事務局体制のあり方についての検討報告」にてすでに周知されたことではありますが,財政的視点から事務局業務と出版業務に関して再度検討を要することであります.また同時に,理事会に関わる問題点を検討する必要もあります.これらの点を今期理事会が取り組むべき重要課題と認識しております.

そこで,今期理事会は,本会の置かれている現状と今後に予測される状況を再検討し,これらの諸問題についての検討を最重要項目として本年度に中長期的視点から対応策を策定し,次年度から実行することを目指します.会員の皆様には今後ともご協力をお願いいたしますと共に前向きで積極的なご意見をいただければ幸いです.

岩尾洋
大阪市立大学大学院医学研究科

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