日本薬理学会について

理事長就任のご挨拶

  赤池 昭紀
名古屋大学大学院創薬科学研究科細胞薬効解析学分野

新しく理事長を仰せつかりました名古屋大学大学院創薬科学研究科の赤池昭紀です.前期の理事会(飯野正光理事長)において,理事会の方針,活動の継続性の担保を目的として副理事長を置くことが決定され,私が副理事長に指名されました.今期の理事会におきまして,理事長に選出され,就任した次第です.

薬理学は,薬物治療および創薬の基盤となる重要な学問領域であり,医学,歯学,薬学,獣医学,看護学,創薬科学等の幅広い領域において確固たる位置を有するとともに,創薬におけるシーズ探索や前臨床試験での新薬等の有効性の実証において重要な役割を果たしています.理事会は,薬理学の振興によって学術文化の発展に寄与するという本会定款の趣旨に則り,活動を行ってきています.今期の理事会も,これまでの理事会の方針を継承し,途切れなく活動を進めて参ります.

4月23日に開催された理事会におきまして,今期の体制が承認されました.副理事長には吉岡充弘教授(北大院医)が就任し,総務,財務,編集,研究推進,広報,企画教育の6つの常置委員会の委員長には,それぞれ,今泉祐治教授(名市大院薬),赤羽悟美教授(東邦大医),山田清文教授(名大院医),吉岡充弘教授(北大院医,副理事長と兼務),宮田篤郎教授(鹿児島大院医),池谷裕二教授(東大院薬)が就任しました.新たな運営体制のもとに,会員の皆様にとって魅力的な学会となることを最重要方針とし,薬理学会の活性化,国際化に向けた方策を着実に実施します.

今期の理事会は,第18回国際薬理学・臨床薬理学会議(WCP2018)の最終準備期間(2018年3月まで)を担当するため,WCP組織委員会との連携を強化し,国際対応委員会(飯野正光委員長)を中心に対外活動を活発化します.さらに,学術集会の年会では,年会長・年会組織委員会と年会学術企画委員会の連携の強化を図ります.学会の重要な活動である出版事業につきましては,科学研究費の国際情報発信強化補助金を活用し,英文誌(JPS)のレベルアップを図ります.日薬理誌は会員情報誌としての機能の維持と,さらに企画を充実させることにより,有効な情報を提供して参ります.前期財務委員会からの申し送りにより,学会事務局に部会を含む学術集会の支援体制を構築します.会員管理の効率化及び事業活動と連動する会員管理システムの構築も検討します.

継続可能な形で学会が活動するためには,財政上基盤を強固にすることが不可欠であり,財務委員長,年会長,部会長の連携を強化し,財務上の課題の早期解決を図ります.さらに,会員数を増加に転換させる方策を各委員会において検討し,早急の対応を行って参ります.新学術評議員の増員に向けては,企画教育委員会,次世代の会で緊急の対応策を検討することなどを計画しています.学会活動を支える管理体制につきまして,前期理事会においてWCP2018の事務処理が完了する2019年まで現在の事務局を維持することが決定されましたが,2020年以降の事務局体制は今期理事会の検討課題として引き継ぎました.そこで,2020年度以降の事務局の在り方について,事務局体制に関するワーキンググループを編成し,今期の理事会において方針を決定する予定です.

2018年に開催される国際会議を重要な契機として,本会がさらなる発展を遂げることを目指して参ります.会員の皆様のご参画・ご協力をよろしくお願い申し上げます.

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