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理事長就任のご挨拶(2018年5月)

  理事長 吉岡 充弘

 新しく理事長を仰せつかりました北海道大学大学院医学研究院の吉岡充弘です.前期の理事会(赤池昭紀理事長)において,私が副理事長に指名され,今期の理事会におきまして,理事長に選出され,就任した次第です.
薬理学は,薬物治療および創薬の基盤となる重要な学問領域であり,医学,歯学,薬学,獣医学,看護学,創薬科学等の幅広い領域において確固たる位置を有するとともに,創薬におけるシーズ探索や前臨床試験での新薬等の有効性の実証において重要な役割を果たしています.理事会は,薬理学の振興によって学術文化の発展に寄与するという本会定款の趣旨に則り,活動を行ってきています.今期の理事会も,これまでの理事会の方針を継承し,途切れなく活動を進めて参ります.

平成30年4月28日に開催された理事会におきまして,今期の体制が承認されました.副理事長には谷内一彦教授(東北大院医)が就任し,総務,財務,編集,研究推進,広報,企画教育の6つの常置委員会の委員長には,それぞれ,橋本均教授(大阪大院薬),谷内一彦教授(東北大院医,副理事長と兼務),山田清文教授(名古屋大院医),福永浩司教授(東北大院薬),金子周司教授(京都大院薬),池谷裕二教授(東京大院薬)が就任しました.新たな運営体制のもとに,会員の皆様にとって魅力的な学会となることを最重要方針とし,薬理学会の活性化,国際化に向けた方策を着実に実施します.

今期の理事会は,第18回国際薬理学・臨床薬理学会議(WCP2018)の実施期間にあたるため,WCP組織委員会との連携のもと,成功に向けて作業を活発化します.さらに,学術集会の年会では,年会長・年会組織委員会と年会学術企画委員会の連携の強化を図ります.学会の重要な活動である出版事業につきましては,科学研究費の国際情報発信強化補助金を活用し,英文誌(JPS)のレベルアップを図ります.日薬理誌は会員情報誌としての機能の維持と,さらに企画を充実させることにより,有効な情報を提供して参ります.また,「次世代薬理学セミナー」の本実施により,若手研究者の学会活動への主体的参画を促し,将来の日本薬理学会活動の活性化と優秀な若手研究者の育成に貢献します.前期財務委員会からの申し送りにより,学会事務局に部会を含む学術集会の支援体制を構築します.会員管理の効率化及び事業活動と連動する会員管理システムの実運用を目指します.

継続可能な形で学会が活動するためには,財政上基盤を強固にすることが不可欠であり,財務委員長,年会長,部会長の連携を強化し,財務上の課題の早期解決を図ります.さらに,会員数を増加に転換させる方策を各委員会において検討し,早急の対応を行って参ります.新学術評議員の増員に向けては,企画教育委員会を中心に議論を進めてきました「薬理学エデュケーター認定制度」の本実施を計画しています.学会活動を支える管理体制につきまして,WCP2018の事務処理が完了する2019年まで現在の事務局を維持することが決定されておりましたが,2020年以降の事務局体制につきましても,前期理事会で新たな事務局職員の雇用により継続的な事務局体制を維持することとなりました.

今年2018年に開催される国際会議を重要な契機として,本会がさらなる発展を遂げることを目指して参ります.会員の皆様のご参画・ご協力をよろしくお願い申し上げます.

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