日本薬理学会について

理事長からのメッセージ

この度、第6期の理事長を仰せつかりました橋本です。

 薬理学会会員の中で知らない内に年をとったことを如実に示しているだけで、研究業績や本会の運営にどれだけ寄与したかという事を考えると、この基礎科学の分野ではかなり多くの会員を擁する学会を代表して、会員のため、薬理学の為に運営しなければならない重圧をヒシヒシと感じております。とはいえ20名弱の精鋭な理事が揃っておられ、4月14日の理事会で常置委員会の委員長を、総務は山形大学の遠藤政夫先生、財務は国立医薬品食品衛生研究所の長尾拓所長、編集を京都薬科大学の岡部進先生、研究推進を京都大学の赤池昭紀先生、広報は東京薬科大学の工藤佳久先生、そして企画教育は谷山紘太郎先生にお願いし、また特別委員会では年会学術企画委員長を大阪大学の馬場明道先生にお願いいたしました。既に委員会のメンバーもほぼ決まりましたので、早速学会の活性化に向けて始動することと思います。

 今期の理事会は従来の方針である学会活性化を引き継ぎ、学術集会の充実、会員の利便を計るための学会との情報の双方向交換の推進を計り、変化しつつある会員の要求に答えたいと思っております。また本年の国際薬理学会(サンフランシスコ)、日中医学大会(北京)、日韓合同薬理セミナー(東京)、2003年には東南アジア西太平洋薬理学会(韓国)、など国際的な行事が続きますが、必ずしも学会としてうまく対応が出来ていない会もあり、窓口を整理し、真の学術交流が計ろうと思います。実際には現学術評議員の約1/3を占める企業に属する方々の意見を取りいれるために、理事会選出による理事(現在2名以内の枠が有ります)を早急に決めて、前理事会からの試みを評価し、必要であれば定着させようと考えております。理事会選出を決めるために、企業におられる学術評議員のご推薦を参考にしてはという提案があり、試みる価値があると考えております。また今期理事会から新たに年会学術企画委員会が発足しました。年会長や部会長に学会として学術集会の有り方を高所からの見方で提言し、会員がお金と時間を払っても充分見合うようなテーマ、演者の選び方に反映していただき、統合的な学問である薬理学の振興を計れるように活動していただくつもりです。また広報委員会を前期務めさせていただいたこともあり、従来の日薬理誌のブルーページでの情報の会員への定期的、迅速な情報提供以外に、ホームページを活用して、気軽に会員の意見を(ホームページで理事長からメッセージを、また会員から直接私に意見が述べられるようにするなどして)聞けるようにしたいと思っています。

  従来から理事会は会員への貢献をしてきたはずですが、それが一人よがりにならないよう、会員御自身が自分の学会を良くする為にどんな小さな事でも言えるようにしたいと考えています。また情報社会の要求に沿えるように、会員、学術評議員などの情報を整理し、学会の知的財産を活用できるような方向で変革を計るべきだと思っています。

 学会としての体制、経済基盤は既に確立されているといえましょう。真の発展は、現在の学問体系の中で、薬理学が先導すべき領域を学会が援助し、学問領域の中で、また国際的な環境で充分な貢献が出来るようにする、重要な時期だとの認識でこの2年間を頑張ってみたいと思っております。皆様のご協力をお願いいたします。

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