日本薬理学会について

新名誉会員のご紹介

平成26年度通常総会において,本会名誉会員として次の8名の方が承認されました.

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市原 和夫
(いちはらかずお)
市原先生は,1971年北海道大学薬学部をご卒業後,同大学院修士課程に進学されたのち,福島医大薬理学教室助手,旭川医大薬理学教室助手,講師,助教授を経て,ʼ93年からʼ12年まで,北海道薬科大学薬理学教室の教授として,薬理学の教育,研究に尽力されました.この間,特に虚血性心疾患治療薬及びスタチンに関する研究では,多くの優れた業績を残され,ʼ86年には,第1回日本薬理学会学術奨励賞を受賞されています.日本薬理学会においては,学術評議員(31年間),委員会委員,第55回日本薬理学会北部会部会長を務められ,本会の発展に大きく貢献されました.
(文責:佐藤久美)

鵜飼洋司郎
(うかいようじろう)
鵜飼先生は,1972年に東京大学薬学部をご卒業後,同年4月に日本新薬(株)に入社し,下部尿路排尿生理の基礎研究知見を新薬創製に応用して,過活動膀胱治療薬,腹圧性尿失禁治療薬を創出し臨床応用への道程を築かれました.さらに意識障害改善薬,肝性脳症治療薬,学習記憶改善薬,脳血管障害治療薬等の中枢作用薬の探索・開発研究を行い,これらの薬理学的分野において多大の業績を残されました.また日本薬理学会では理事会推薦の企業選出理事として,本学会と企業との学術的協力関係の基礎を築き,本学会の発展に多大なる貢献を果たされました. (文責:大熊誠太郎)

大石 了三
(おおいし りょうぞう)
大石先生は,1971年九州大学薬学部をご卒業後,同大学院修士・博士課程,九州大学医学部助手,岡山大学医学部助手・講師・助教授,薬剤部助教授・副薬剤部長を経て,ʼ94年から’13年まで九州大学病院薬剤部の教授・薬剤部長として,研究・教育・薬剤業務に尽力されました.この間,脳内ヒスタミンの研究,医薬品の副作用の発現機序の解明および予防・治療策の確立などで多大な業績を残されました.日本薬理学会では,理事1期(2年間),委員会委員5期(10年間)を務められ,本学会の運営や発展のために大きな貢献を果たされました. (文責:江頭伸昭)

川口  充
(かわぐち みつる)
川口先生は,1975年に東京歯科大学をご卒業後,同大学薬理学講座の助手,講師,助教授,NIH客員研究員を経て,ʼ90年に東京歯科大学教授にご就任されました.また,唾液・唾液腺・口腔乾燥に関する薬理学的研究を中心に,多くの顕著な業績を残されると同時に,歯科医師試験委員や歯科医師教授要綱改訂委員会薬理学分野世話人などの官公庁における多くの委員を務められ,歯科薬理学の研究・教育に尽力されました.そして,薬理学会では,常置委員や部会長として学会運営に大きく貢献されました. (文責:武田弘志)

倉石  泰
(くらいし やすし)
倉石先生は,1972年に京都大学薬学部をご卒業後,同大学院薬学研究科修士・博士課程,京都大学薬学部助手(この間,米国ミシガン大学にご留学),同助教授を経て,ʼ92年に富山医科薬科大学和漢薬研究所(現富山大学和漢医薬学総合研究所)に教授として着任されました.ʼ96年に同大学(現富山大学)薬学部教授,富山県内国立3大学が統合したʼ05年から富山大学理事・副学長,ʼ09年からは同大学院医学薬学研究部教授として,薬理学の教育・研究にご尽力されました.この間,動物実験における痒みの評価法の確立とヒスタミン非依存性の痒みの発生機序に関する先駆的研究や,帯状疱疹後神経痛など神経障害性疼痛の研究で多くの優れた業績を残されました.日本薬理学会では,ʼ09年に第60回北部会部会長を,役員では監事,委員会委員を務められ,長年に亘り本会の発展のために多大なる貢献をされました.
(文責:安東嗣修)

小林 真一
(こばやし しんいち)
小林真一先生は,1975年昭和大学医学部卒業,同大学院医学研究科修了後,同医学部助手,講師,助教授を経られました.この間,ʼ80年からʼ82年に米国ニュージャージー州立医科歯科大学医学部薬理学教室へ,さらにʼ87年からʼ88年に英国ロンドン大学Royal Postgraduate Medical School Hammersmith Hospital臨床薬理学教室へ留学され,臨床薬理学に関する研究で研鑽を積まれました.ʼ93年からʼ11年まで聖マリアンナ医科大学薬理学教室の主任教授として,ʼ11年〜ʼ14年までは昭和大学医学部薬理学講座臨床薬理学部門の主任教授として,薬理学,特に臨床薬理学分野の研究,教育にご尽力され,多くの優れた業績を残されました. (文責:小口勝司)

寺下 善一
(てらした ぜんいち)
寺下善一先生(大阪大学大学院薬学研究科・客員教授)は,1972年に大阪大学薬学部をご卒業後,同大学院を経て,武田薬品工業(株)に入社されました.同社では,長年にわたり一貫して,循環器系疾患治療薬の創薬研究に従事され,脂質やペプチド性のメディエータ,接着蛋白を創薬標的とする研究で優れた成果を挙げられました.同社をご退職後は,大阪大学産学連携本部,同大学院薬学研究科において,産学官連携戦略展開事業(バイオベンチャー創出環境の整備)および創薬等支援技術基盤プラットフォーム事業に従事され,大学発の創薬研究の発展に多大の貢献をされてきています.また,本会においては,理事,委員,学術評議員として活躍され,本会の運営に多大の貢献をされました. (文責:橋本 均)

富樫 廣子
(とがし ひろこ)
富樫廣子先生は1971年に北海道大学薬学部薬学科を卒業後,前臨床試験研究所に入社し7年間にわたって勤務された後,ʼ78年から北海道大学医学部薬理学講座助手,同講師及び同助教授を経て,ʼ05年に北海道医療大学薬学部教授に就任されました.その間,遺伝的高血圧モデルやストレスモデルなどの病態モデル動物を用いた循環器疾患や精神神経疾患の病態生理の解明,ならびに多くの医学・薬学・看護学の学部学生及び大学院生に対する教育を通じて薬理学の発展に貢献されました.また,ʼ06年からは薬理学会北部会選出の委員として監事,及び委員会委員を務めるなど本学会運営にも貢献されました. (文責:吉岡充弘)

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