日本薬理学会について

新名誉会員のご紹介

平成27年度通常総会において,本会名誉会員に次の5名の方が承認されました.

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岩尾  洋
(いわおひろし)
岩尾洋先生は1974年大阪市立大学医学部をご卒業後,同大学院博士課程に進学,ミシガン州立大学医学部助手,大阪市立大学医学部助手,講師,香川医科大学助教授を経て,’92年から’14年まで大阪市立大学医学部の教授として薬理学の教育・研究に尽力されました.その間,一貫してレニン・アンジオテンシン系の研究に従事され,多大な業績を残されています.日本薬理学会では委員会委員8期,理事3期にわたって務められ,’10年には年会長として第83回日本薬理学会年会を主催されました.さらに’12年より2年間日本薬理学会理事長として薬理学会の発展に多大なる貢献を果たされてきました. (文責:三浦克之)

鈴木  勉
(すずきつとむ)
鈴木勉先生は,1972年星薬科大学薬学部衛生薬学科を卒業後,同大学大学院薬学研究科修士課程・博士課程,同大学助手,講師,助教授を経て,’99年から’15年まで,同大学薬品毒性学教室の教授として教育に尽力されました.その間,薬物依存の研究で多くの研究成果を出され,一方で,医療用麻薬の正しい理解と適正な使用の普及に努められました.また,厚生労働省薬事・食品衛生審議会指定薬物部会長や,世界保健機関の薬物依存専門委員会の委員などを務められ,依存性薬物の専門家として国内外において薬事行政の充実に貢献されました.本会においては常務理事として活躍され,長年にわたり本会の運営や発展のために多大なる貢献を果たされました. (文責:成田 年)

本田 一男
(ほんだかずお)
本田一男先生は,1974年に東京大学薬学部をご卒業後,直ちに三菱化成工業に入社され,1979年には山之内製薬に移籍されましたが,企業在籍中は,一貫して創薬を目指した研究・開発に没頭されました.その結果,排尿障害治療薬として著名なα1受容体遮断薬タムスロシンを始めとする6種類の新薬の上市に,中心的な役割を果たされました.2004年からは,昭和大学薬学部教授として,薬理学の教育と研究指導にもご尽力されています.薬理学会においては理事を2期3年,委員会委員を6期10年,学術評議員を29年務められ,さらに第104回関東部会を主催されるなど,学会の発展のために多大な貢献をされました.
(文責:石井邦雄)

松田 敏夫
(まつだとしお)
松田敏夫先生は,1972年大阪大学薬学研究科に入学されたのち,’76年に大阪大学文部技官(薬理学教室)に着任され,助手,助教授を経て,’98年から’15年まで薬物動態学分野(’10年より薬物治療学分野に名称変更)の教授として,薬理学の研究・教育に尽力されました.この間,新しい薬理学的リガンドの開発に基づいて,中枢神経薬物標的分子の生理・病態的意義を解明する研究により,多くの顕著な業績を挙げられました.日本薬理学会の運営面においても,理事2期4年,委員会委員8期14年,第118回近畿部会長などを務められ,本学会の発展に大きく貢献されました. (文責:橋本 均)

宮本 政臣
(みやもとまさおみ)
宮本政臣先生は,1973年九州大学薬学部をご卒業後,同大学院修士課程を修了し,武田薬品工業(株)に入社されました.脳血管障害や認知症疾患等の神経疾患領域の創薬開発に従事され,研究所長,医薬開発本部長等を歴任し,遷延性意識障害改善薬プロチレリン(ヒルトニン®),脳代謝改善薬イデベノン(アバン®)及び睡眠導入薬ラメルテオン(ロゼレム®)を創薬され,多大な業績を挙げました.また老化促進モデルマウスSAMP8系の樹立にも寄与し認知機能研究を支援し,日本薬理学会では企業選出理事として本学会の産学連携に多大な貢献を果たされました. (文責:片岡泰文)

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