日本薬理学会について

新名誉会員のご紹介

平成31年度通常総会において,本会名誉会員に次の4名の方が承認されました.

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赤池 昭紀
赤池昭紀先生は,1974年に京都大学薬学部をご卒業後,同大学大学院薬学研究科修士課程に続いて’79年に博士課程を修了され,故高木博司教授の下で薬理学研究に研鑽を積まれました.その後,学術振興会奨励研究員を経て’80年より京都大学医学部助手(薬理学教室:高折修二教授),’88年より同講師,さらに’89年より福山大学薬学部助教授,’91年より同教授を歴任されました.’94年には母校の京都大学薬学部教授に就任され,さらに’12年からは名古屋大学大学院創薬科学研究科教授(京都大学客員教授)として同時に2つの国立大学で薬理学の教育研究に尽力されました.日本薬理学会では,理事を6期,第85回年会長,’16年からは理事長を務められるなど,学会の発展に数々の多大なる貢献をされました.
(文責:金子周司)

倉智 嘉久
倉智嘉久先生は,1978年に東京大学医学部医学科をご卒業後,内科医としての臨床研修の後,’80年岡崎国立共同研究機構生理学研究所助手に就任されました.’82年よりマックス・プランク研究所(Bert Sakmann教授)へのご留学の後,東京大学助手,メイヨー医科大学准教授,山形大学客員教授を経て,’93年より’19年まで,大阪大学教授(医学部薬理学第2講座のちに大学院医学系研究科分子・細胞薬理学講座)として薬理学の研究・教育にご尽力されました.この間に,K+チャネルとその制御機構に関する研究で多大な業績を挙げられるとともに,システムズ・バイオロジー研究を開拓されました.日本薬理学会では,監事,常置委員会委員等を務められ,本学会の発展に多大な貢献をされました.
(文責:金井好克)

成宮 周
成宮周先生は,1973年京都大学医学部を卒業,’79年京都大学大学院医学研究科博士課程を修了.’79年英国ウェルカム研究所(Sir John Vane)へ留学,’81年京都大学医学部助手,’88年同助教授を経て,’92年から’13年まで京都大学医学部薬理学第二講座(神経・細胞薬理学)教授,’13年より京都大学医学研究科メディカルイノベーションセンター長として薬理学の教育・研究にご尽力されております.その間プロスタノイド受容体と低分子量Gタンパク質Rhoの情報伝達機構と病態生理における役割の解明に多くの業績を残し,’06年学士院賞・恩賜賞,’17年文化功労者顕彰などを受けておられます.本学会では,学術評議員30年,理事8年,理事長2年を務め,’18年には第18回国際薬理学・臨床薬理学会議(WCP2018)会長として,日本臨床薬理学会との共催のもとに同会議を成功に導かれました.
(文責:渡邊直樹)

松本 欣三
松本欣三先生は,1977年に千葉大学薬学部をご卒業後,東京大学大学院薬学研究科修士課程に進学,同年10月中途退学されて同大学教務職員(毒性薬理学教室,福田英臣教授)に就かれた後,’78年助手,’84年に博士号取得,Maryland大学医学部薬理学講座への留学を経て,’88年に富山医科薬科大学和漢薬研究所(現・富山大学和漢医薬学総合研究所)講師に着任されました.その後,’91年に同研究所助教授,’04年に教授に就かれました.先生は一貫して「記憶と心」の病を中心とした神経精神機能の不全と漢方薬理に関する研究に尽力され,多くの業績を挙げられました.日本薬理学会では漢方薬等の天然物に関するJ Pharmacol Sci投稿論文の基準策定に尽力され,編集委員(5期10年),第69回北部会部会長を務められるなど,本学会の発展に多大の貢献をなされました.
(文責:新田淳美 )

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